【全英オープン】松山、耐えた6差10位浮上「悪い位置じゃない」


3日目、一転して好天の下で連続バーディーを奪った松山(ロイター)

3日目、一転して好天の下で連続バーディーを奪った松山(ロイター)

 ◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 第146回全英オープン第2日(21日・英ロイヤルバークデールGC=7156ヤード、パー70)

 【サウスポート(英国)21日=榎本友一】6月の全米オープン2位で12位スタートの松山英樹(25)=LEXUS=は強風と雨の中で4バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの72でまとめ、通算イーブンパー。日本勢唯一の決勝ラウンド進出で、悲願のメジャー制覇へ向けて首位と6打差の10位に順位を上げた。ジョーダン・スピース(23)=米国=が6アンダーで首位。池田勇太(31)=フリー=、宮里優作(37)=フリー=、谷原秀人(38)=国際スポーツ振興協会=は予選落ちした。

 リンクスの暴風雨にも負けず、懸命に優勝戦線に踏みとどまった。最終18番のグリーン左のバンカーからの第3打。松山は、左足をポットバンカーの外に構える窮屈な体勢から1メートルに見事な寄せでパーセーブした。9番で約15分の中断をはさむなど、5時間を超えるラウンドでホールアウトは午後8時過ぎ。「しんどかったです。あれをボギーにしてると、だいぶ気持ち的にも落ち込んで明日を迎えるところだったので、最後のパーはよかったですね」と素直に笑顔で喜んだ。

 風速10メートル以上の暴風雨が朝から断続的に続いた。寒暖差も含め「一日の中に四季がある」と言われる北欧のリンクス。特有の荒天が牙をむいたが、攻守のマネジメントを組み立てて我慢を重ねた。風が弱まった中盤、世界屈指の精度を誇るアイアンで攻めた。大雨がやんだ7番は左下1メートル、8番も右下3メートルにつけて連続バーディー。首位と1打差5位で前半を折り返した。

 断続的な雨でグリーンのスピードが変化する中、好パットが光った。連続ボギーで迎えた12番は3メートルの下りのスライスをねじ込んだ。14番は2メートルの下りを沈めてバーディー。16番は8メートルのスネークラインを決めて伸ばした。これまでメジャー制覇への課題だったパットだが、今大会予選Rは29、27パット。3パットは1度もなしと好調だ。「明日も続けられるようにしたい」と手応えを口にする。

 17番で第2打を左ブッシュへ打ち込んでダブルボギー。アンダーパーが8人しかいない難条件で2つスコアを落とすも、首位とは6打差だ。「悪い位置じゃないのでいいかなと思います」と松山。第3日は好天予報で「伸ばさないとチャンスは来ないと思う。しっかりと4アンダー、5アンダーくらいを目指していけたら」。予選2日間バーディー8つは全体3位(トップは10)。得意のアイアンと好パットで頂点への道を切り開く。(榎本 友一)

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