山田、5連続池ポチャ「切り替えます」…ワースト記録15打


山田成美

 ◆女子プロゴルフツアー NEC軽井沢72第1日(11日、長野・NEC軽井沢72G北C)

 プロ4年目の山田成美(27)=GOLF5=が、5番パー4で5回連続で池に入れた末に「15」の大叩き。ホールごとの詳細な記録が残る1990年以降ではワースト記録を1打更新した。霧のためサスペンデッドで9人がホールアウトできず、比嘉真美子(23)=フリー=が8アンダーで暫定首位。福嶋浩子(39)=フリー=が4アンダーで暫定3位につけた。

 砲台グリーンの手前に大きな池が待ち構える5番で、山田が悪夢に襲われた。残り約160ヤードの2打目、7アイアンで打った球が直接池に入った。特別規則により、ピンまで約75ヤード地点のドロップゾーンへ球を置いた。ピンを直接狙ったが、ここから悲劇が始まった。

 ウェッジ(48度)で放った打ち直しの4打目が直接池に。さらに打ち直しの6打目も池へ消えた。8打目は池を越えたが、グリーンに届かず手前の斜面を転がって池へ…。10打目も同様。アマチュアでもめったに見られない5回連続の池ポチャだ。「最初(の2打目)をもっと大きなクラブで打てば良かった。怖くて、ちゃんと打てなかった」。ツアー関係者も「女子で5回連続で池に入れたのは(記録の残る)90年以降では記憶がない」と驚いた。

 これまで1ホールの最多スコアは14。ともにパー5での記録だった。池がある難関ホールとはいえ、パー4でワーストを更新してしまった。ただ、最終9番では残り約80ヤードの第3打を、池に入れ続けたウェッジで1メートルに寄せてバーディー。前週、優勝争いを演じて自己最高の7位となった27歳は、最後の最後に意地を見せた。13オーバー85で暫定最下位の98位発進となったが「明日頑張ります」。懸命に気持ちを切り替え、居残り練習へ向かった。(高橋 宏磁)

 ◆1ホールの最多スコア 男女を通じてのワーストは、鈴木規夫が1987年東海クラシック2日目9番で記録した42。だが、これは前半9ホールの合計スコアである「42」を、9番のスコア欄に誤記したもの。実打では2006年アコムインターナショナル初日に、立山光広が8番パー3で喫した19。女子で詳細な記録が残る90年以降では、これまで14が最多。01年リゾートトラストレディス初日の1番パー5で能登亜希、03年プロミスレディス2日目の13番パー5で紫垣綾花が記録していた。

 ◆山田 成美(やまだ・なるみ)1989年12月27日、兵庫・明石市生まれ、27歳。両親の影響で10歳からゴルフを始める。中学時代は軟式テニス部で明石北高進学後、プロを目指す。名商大卒業後、3度目の挑戦で2014年のプロテストにトップ合格。昨年の最終予選会を11位で突破し、初めてツアー出場権を獲得。得意クラブはドライバー。家族は両親と妹、弟。164センチ、55キロ。

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