薗田、初ホールインワンで800万円独り占めへ!16番パー3「カコンっ」


16番でホールインワンを達成し、笑顔を見せる薗田

 ◆男子プロゴルフツアー フジサンケイクラシック第1日(31日、山梨・富士桜CC)

 薗田峻輔(27)=フリー=が一振りで800万円を手にする資格を得た。16番パー3で自身初のホールインワン。大会規定により16番でのエースには男女を通じて最高額タイの800万円(達成者による均等割り)の賞金が懸けられており、残り3日で出なければ独り占めとなる。1オーバーで首位と4打差の17位となり、4年ぶりの通算3勝目にも好発進した。岩田寛(36)=フリー=ら3人が3アンダーで首位。

 コースに隣接する富士山のように大きな弧を描き、薗田の打球はピン手前6メートルから3バウンドしてカップに消えた。16番。ここまで3オーバーと心の中は霧がかった天気のようだった。「バーディーを取りたい」と念じながら5アイアンを振り抜くと、男女通じてツアー最高額となる800万円のご褒美が待っていた。

 「同組のキャディーが『入るんじゃないか』と言ったら、カコンって消えた。気持ちいいショットだった」。驚いた表情でバンザイし、テレビカメラに親指を突き立てた。プライベートでは2度あったがツアーでは初のエース。ホールアウト後、同学年の小平から「焼き肉、ごちそうさま!」などと“おねだり”された。

 45回目となる今大会は90年代から16番にホールインワン賞が設けられ、300万円からスタートした。達成者が出ないと翌年に100万円ずつ積み上げられ、上限は800万円。05年にI・J・ジャン(韓国)が800万円、08年にF・ミノザ(フィリピン)が500万円をゲットした。詳細なデータの残る85年以降、16番では薗田が3人目の達成。残り3日間で再び出る可能性は低く、800万円の独り占めが濃厚だ。

 昨年大会はスタート前にぎっくり腰で棄権した。今季はトップ10が1度しかなく、獲得賞金は678万5921円でランク55位。賞金ランクには加算されないが、わずか一振りで今季の全額や今大会単独3位の賞金(748万円)も上回る。それでも「欲しい物はない。今は優勝のタイトルが欲しい」とキッパリ。800万円よりも4年ぶりの優勝が最終目標だ。(岩原 正幸)

 ◆ホールインワンあらかると

 ▽特別賞金 パー3の指定されたホールで達成者に賞金を贈呈。大会スポンサーなどが提供して100万円のケースが多い。

 ▽男子では 2000年に1000万円の賞金を懸けた大会があるが達成者なし。05年の今大会でのI・J・ジャンの800万円が最高。

 ▽女子では 13年フジサンケイレディスで下川めぐみの800万円が最高。

 ▽1大会で2度 米女子では昨年のカナダ太平洋女子オープンで上原彩子が2日連続エース。米男子では宮里優作が06年のリノ・タホ・オープンで当時史上初の同一ラウンド2度エース。

 ▽パー4では 98年中日クラウンズ第2R、341ヤードの1番で中嶋常幸が日本で唯一達成。

最新のカテゴリー記事