◆女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 日本女子プロ選手権 コニカミノルタ杯第3日(9日、岩手・安比高原GC=6640ヤード、パー71)
9位から出た鈴木愛(23)=セールスフォース=が2バーディー、2ボギーの71で通算イーブンパー、首位と3打差6位に浮上。1976、77年樋口久子(71、現日本女子プロゴルフ協会相談役)以来となる史上2人目の大会連覇に望みをつないだ。日米賞金女王に輝いた岡本綾子(66)から「賞金女王になれ」とゲキを飛ばされた同ランク2位が逆転を目指す。東浩子(25)=加賀電子=、李知姫(38)=フリー=が3アンダーで首位。
猛チャージはならずも、史上2人目の連覇を狙う鈴木は首位との差を4から3に縮めた。通算アンダーパーが5人だけの難コース。1番でダボピンチも2メートル半をしぶとくねじ込みボギーでしのぐと、2番は122ヤードの第2打を9アイアンで50センチにピタリと寄せて取り返した。「ボギーパットがしっかり決まってくれて、今日はイーブンで回れた」と及第点を与えた。
前週大会から腰痛を抱え「毎日あまり良くない」状態。ラウンド前後にケアを受け、普段は日没まで行う練習も量を抑える一方で、勝負カラーの濃い水色のウェアを着用した。5打差10位からの昨年大会逆転優勝時と同じ色で、今季2勝目を挙げた6月のアースモンダミン杯最終日と同じ服。「好きな色でどうしても伸ばしたかった」と“戦闘服”で自らを鼓舞した。
7月にツアー会場で岡本綾子から「今年は賞金女王になれるチャンスだから頑張りなさい」と激励された。81年に日本で、87年には米ツアーで女王に輝いたレジェンドからの金言に「褒めていただくことは少ないのでうれしかった」を決意を新たにした。現在賞金ランク2位で、首位のキム・ハヌル(韓国)とは約1923万円差。ツアー史上最高額の優勝賞金3600万円獲得で一気に逆転する。
最終日は14年大会優勝時に着用した薄い水色のウェアでゲンを担ぐ予定。「上位も伸びない可能性があるので、それに懸けてアンダーパーで回れるように」。歴史に名を刻むため、3打差を果敢に追う。(岩原 正幸)