宮里優作、逆転賞金王へ“勝利の女神”来場宣言「藍が来ます」


JT杯を前に、賞金王争いをする宮里優作(左)と池田勇太(右)は、ランキング1位の小平智に手痛い一発?をお見舞い(カメラ・相川 和寛)

JT杯を前に、賞金王争いをする宮里優作(左)と池田勇太(右)は、ランキング1位の小平智に手痛い一発?をお見舞い(カメラ・相川 和寛)

 男子プロゴルフツアーの今季最終戦、日本シリーズJTカップは30日から4日間、東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)で行われる。賞金ランク2位の宮里優作(37)=フリー=は29日、プロアマ戦に出場。表彰式では9月に現役を引退した妹・藍(32)が応援に訪れる予定だと明かした。13年大会は妹の目前でツアー初優勝。優勝での逆転賞金王に向け“勝利の女神”の前で再現を狙う。

 優勝なら無条件で逆転賞金王に輝く優作が仰天告白だ。プロアマ戦の表彰式。賞金ランク1位の小平が、妻の古閑美保が応援に駆けつける予定だと宣言すると「じゃあ、うちは藍が来ます」。リップサービスとも思える発言で会場を盛り上げた。

 表彰式後、会場内で藍の等身大パネルを見つけると、おもむろに携帯電話を取り出して写真に収めた。理由を問われると「応援に来るからね」と再び宣言した。藍が応援に訪れた13年大会では、ツアー本格参戦11年目で悲願の初優勝。いつ応援に訪れるのかは明かさなかったが、13年大会の再現を狙っていることは間違いない。

 コース状況は初優勝時と酷似している。今年のグリーンは速いだけでなく、硬さを示すコンパクションが20~22を示した。一般アマがプレーするゴルフ場は8~9程度で、米メジャーのマスターズが開催されるオーガスタナショナルGCは13~15と言われている。関係者によると、大会前日に同数値が20以上になったのは13年以来だという。

 「グリーンは仕上がっている」と警戒しながらも、17番パー5では残り約200ヤードの2打目をピン右6メートルにつけイーグルを奪った。13年は通算13アンダーをマークしているが「前回の自分を超えていきたい」と闘志を燃やした。選手会長が賞金王になれば史上初の快挙。2年間、ツアーのために尽力してきた男が有終の美を飾る。(高橋 宏磁)

 ◆賞金王になる条件 ▽小平、宮里=優勝すれば自力で決着 ▽C・キム=優勝&小平が3人以上の2位タイ以下の場合 ▽池田=優勝&小平が5位タイ以下の場合

 ◆13年大会の宮里の初優勝 最終日は14アンダーの単独首位で出て、4バーディー、5ボギーの71。最終18番パー3では妹の藍を始め両親、妻、子供ら愛する家族に見守られ、グリーン右ラフからの第3打のアプローチが、劇的な“チップインパー”。2位の呉阿順(中国)に3打差をつけ、プロ12年目で悲願の初優勝。その場で泣き崩れ、50回記念大会にふさわしい、感動のフィナーレとなった。

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