小平、22歳上ライバル・谷口と並び3差5位「負けられない」


16番、ティーショットを放ち打球を見つめる小平(カメラ・渡辺 了文)

16番、ティーショットを放ち打球を見つめる小平(カメラ・渡辺 了文)

 ◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ第2日(27日、愛知・名古屋GC和合C)

 2週前に日本男子5人目の米ツアー初制覇を果たし、21位発進の小平智(28)=Admiral=が6バーディー、1ボギーの65で回り、通算6アンダーの5位に浮上した。前夜、食事をともにした通算19勝の谷口徹(50)、香妻陣一朗(23)=ともにフリー=も同じ5位で優勝争いに参戦。今平周吾(25)=レオパレスリゾートグアム=が9アンダーで単独首位に立った。

 小平にとって今季最初で最後になるかもしれない日本ツアーで“宿命のライバル”と初の最終日最終組対決の可能性が出てきた。日本男子2人目の日米ツアー2連勝に向け、65で首位と3打差5位へ浮上。リーダーボードを確認すると「同じスコアなので明日、一緒に回る可能性ありますね。ちょっと谷口さんは勘弁してもらいたいです」といたずらっぽく笑った。

 谷口を「パットの天才」とたたえれば、22歳上のベテランからは「ショットの天才」と認められている。これまでも報道陣の前で冗談交じりに舌戦を繰り広げ、毎年10月にはミシュランガイドにも載る神戸市内の高級店で谷口主催の食事会を行ってきた。だが小平が来月以降は米ツアーに主戦場を移すため26日夜、名古屋市内で“祝勝会”が開かれた。香妻とともに名古屋コーチンの鍋をつつき合い、谷口からは「優勝おめでとう。でもコメントするのは、パフォーマンスでお前の名前を売ってやってるだけだ。だから俺に感謝しろ」と言われた。

 辛口ながらも愛のあるエールに気合が入った。「だいぶ良くなってきましたね」と世界基準のショットを連発し、パーオン率は全体2位。同スコアながら第3ラウンドで谷口との同組は実現せず、3日連続の石川と09年全米プロ王者Y・E・ヤン(韓国)と同組になった。「谷口さんには負けられない。今日までのスコアは一緒ですけど、明日は突き放したい」と笑った。

 谷口は3番でトリプルボギーを叩くも、12番で7メートルのバーディーパットを沈めるなど執念の67でV争いに食らいついた。「小平の米ツアー優勝に刺激? 年が離れているのでね。刺激じゃないですね」と軽口で応戦した。互いに刺激し合う2人が、決勝ラウンドでも相乗効果を見せられるか。(榎本 友一)

最新のカテゴリー記事