18歳の吉田優利が日本女子アマ選手権初V…宮里藍らも優勝の登竜門


ナショナルチームのチームメートから祝福される吉田優利(左から3人目)。左から佐渡山理莉、古江彩佳、1人おいて、小倉彩愛、西村優菜、安田祐香

ナショナルチームのチームメートから祝福される吉田優利(左から3人目)。左から佐渡山理莉、古江彩佳、1人おいて、小倉彩愛、西村優菜、安田祐香

 ゴルフの日本女子アマ選手権最終日が22日、埼玉・嵐山CC(6646ヤード、パー72)で行われた。1打差の単独首位から出た吉田優利(18、千葉・麗沢高3年)が5バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの71で回り、通算1アンダーで逃げ切り、大会初優勝を飾った。

 ホールアウト直後、ナショナルチームのチームメートから祝福を受けると、吉田の目から涙があふれた。「最後まで逃げずに戦い抜けたことがうれしい。今までの悔しい思いが報われた感じがした」。大阪・東海大仰星高3年の上野菜々子(17、枚方国際GC)と16番で並ぶ大接戦だった。吉田は17番で5メートルを沈めるバーディーを奪って、全選手唯一となる通算アンダーパーで制した。

 10歳の時に、父・英隆さん(43)の影響で競技を始めた。都内で居酒屋を営む父が仕事の付き合いでゴルフを始めたのがきっかけだった。小6の2012年、関東小学生ゴルフで優勝し、頭角を現した。中学では、関東ゴルフ連盟の「TEAM KGAジュニア」1期生となり、毎年、米国・IMGアカデミーに派遣され、世界への思いを強くした。

 同連盟で吉田を指導した重田栄作さんは「球をコントロールできるところがすごい。大会では2位になることが多かったが、くじけずにやり続けた。中2の頃から『世界を目指す』と言っていました」と目を細めた。

 19年のプロテスト受験後は、国内での賞金女王獲得と世界での活躍を視野に入れる。「今年(米ツアーの)オーストラリア女子オープンに出て(34位でローアマ)、スコアを伸ばさないと勝てないと感じた。いずれは世界で戦いたいと思っているけど、まずは日本でプロになって、自分の意思を強く持つ選手になりたい。賞金女王になりたい」と力を込めた。

 今年から上田桃子、比嘉真美子らを指導する辻村明志コーチに師事しており、先輩プロにも積極的にアドバイスを求める。21日に結婚を公表した宮里藍ら偉大なプレーヤーが歴代優勝者に名を連ねる登竜門の大会を制し、「その中に名前が入るのは、自分で自分をすごいなと思います」と初々しく話した。

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