ゴルフメジャーの全英リコー女子オープンで勢いに乗る比嘉が首位でホールアウト


 ◆女子プロゴルフ海外メジャー第4戦全英リコー女子オープン第2日(3日、英国ロイヤルリザム・アンド・セントアンズGC=6585ヤード、パー72)

 首位と1打差の2位スタートの比嘉真美子(24)=TOYO TIRES=は1イーグル、4バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの69で回り、通算9アンダーとしてホールアウト時点で首位タイと大健闘した。6月に大相撲の幕内・勢(31)=伊勢ノ海=と婚約を発表。まさに勢いに乗って77年全米女子プロを制した樋口久子(現日本女子プロ協会顧問)以来の日本人2人目の海外レギュラーメジャー制覇を狙う。

 勢いは本物だ。比嘉は3番パー4でボギーが先行したが、5番パー3でバーディー。続く6番パー5ではイーグル、さらに7番パー5でもバーディー。わずか3ホールで4つスコアを伸ばし、流れを引き戻すと、第2Rを69でまとめた。通算9アンダー。ホールアウト時点では首位タイ。堂々と優勝争いに加わった。

 4年ぶりの全英。第1Rから会心のプレーを見せた。7バーディー、1ボギーで2位スタート。「いい状態でプレーできたら、このくらいは出せると思っていた」と強い自負をのぞかせた。

 19歳だった2013年に日本ツアー2勝。全英でも初出場ながら7位と大活躍した。しかし、その後、調子を落とし、15年はどん底を味わった。プロとしては恥ずかしい80台を連発し、17試合連続で予選落ち。大スランプに陥ったプロの多くは、そのまま表舞台から消えるが、比嘉は昨年8月のNEC軽井沢で復活優勝を果たした。

 「試合に出ても予選も通過できない時期が2年くらいあった。今はあまり細かいことが気にならなくなった」。今大会は荷物の到着が遅れ、自分のクラブで練習できたのは試合当日の朝だけ。想定外のトラブルも「逆に疲労が抜けてリラックスできた」と受け止めるずぶとさがある。

 大相撲の勢と婚約。トップアスリート同士、刺激になることは多い。「ゴルフは長時間プレーするスポーツですが、逆に相撲は数秒で終わってしまうような世界。その一瞬にかける集中力や気持ちの持って行き方などがすごく勉強になっています。私も関取(勢)も、もっと高い所を目指して頑張りたい」と話している。

 残り2日。樋口久子以来、日本勢2人目のレギュラーメジャー制覇の期待が高まる。「メジャーに出ることは光栄なので、毎日を大切にプレーしたい」と冷静だ。比嘉は“全英場所”で存在感を発揮している。

最新のカテゴリー記事