昨季賞金ランク7位の川岸が4位発進で復調に手応え


2番、ティーショットを放つ川岸史果

2番、ティーショットを放つ川岸史果

 ◆女子プロゴルフツアー 樋口久子三菱電機レディス第1日(26日、埼玉・武蔵丘GC=6585ヤード、パー72)

 通算1勝の川岸史果(24)=加賀電子=が3バーディー、ボギーなしの3アンダー、69で首位と2打差の4位と好発進した。前半13番で2メートルにつけてバーディーを奪うと、後半5、6番ではそれぞれ7、8メートルのパットを決めてスコアを伸ばした。12番パー3では6メートルのパーパットを沈めるなど粘り、「うれしい。コースに集中できた」と満足げに振り返った。

 ツアー本格参戦1年目となった昨季は賞金ランク7位と飛躍したが、今季はドライバーショットに苦しみ、同58位と低迷する。5月にエースドライバーが壊れ、ヘッドを4、5回変更するなど試行錯誤した。

 「そろそろ稼がないとまずい」と焦りも出てきたが、「QT(予選会)覚悟でやっている」とも話した。それでも、8月以降11戦連続(棄権を1度含む)で決勝ラウンド進出がないことに話が及ぶと、「去年は(4月の)ヤマハレディースでシードをほぼ決めて、今年は8、9月に予選を落ちて、コースに来るのも嫌だな、と。室内の練習場で真っすぐ飛んでも、試合になると違った」と、目に涙を浮かべながら苦しい時期を回想した。

 ツアーではラウンド後も練習場に居残り、ドライバーショットを中心に100~150球を打ち込んだ。空いてしまった週末も地道な練習に充てた。ツアー6勝の父・良兼(51)とは、「私があまり話を聞こうとはしないので」と、じっくり話すことはなかったが、「父の周りから『どうにか(娘を)予選通らせてやれよ』という声は聞こえてきた」という。言葉は交わさずとも、心配する周囲の状況に復調への思いを強くした。

 出場資格がある試合は今回を含めて残り3戦。「なるべく上位に食い込みたい。ノーボギーで回れたので少しは自信を取り戻せたかな」。シード権の賞金ランク50位以内浮上のためにも、12戦ぶり予選通過に向け、2日目が正念場となる。

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