◆女子プロゴルフツアー大王製紙エリエールレディス 第1日(15日、愛媛・エリエールGC松山=6525ヤード、パー72)
賞金ランク39位で初のシードを確定させている権藤可恋(23)=フリー=が7バーディー、1ボギーの66で回り、首位と1打差の2位と好発進。「権藤、権藤、雨、権藤」で有名な元プロ野球投手、監督の権藤博さん(79)と同じ佐賀・鳥栖市出身で「孫娘」に間違えられることが多い注目株は、博さんの応援を受けて初優勝を目指す。有村智恵(30)=日本HP=が65で首位。
賢いゴルフが持ち味の権藤が真価を発揮した。2番パー4のピン位置は左端から4ヤード。残り172ヤードの第2打を5ユーティリティーで右3メートルにつけてバーディー。「センター寄りに1ピン(2・5メートル)余裕を持たせて狙った。ギリギリを狙うよりも気持ち良く振り切れる。狙い通り」。会心の一打で波に乗り2位発進だ。
単年登録選手でプロテストには合格していないが、賞金シード(50位以内)を獲得すればプロテスト合格と同じ資格を得られる制度を活用。賞金ランク39位で、こちらも狙い通りにシードを確定させた。
権藤博さんと親戚ではないが「多くの人に『お孫さん?』と言われる。権藤博さんの偉大さを感じます。5月の大会では会場まで来て激励していただいた」と明かした。中日入団1、2年目、雨以外は連投に次ぐ連投で奮闘した博さんは、その代償で投手として“短命”に終わった。現役引退後、選手を最優先に考える指導者となった79歳は、可恋の好発進を聞き「可恋さんを孫娘のような気持ちで応援しています。プロのアスリートとして何より体を大事にしてほしい」とエールを送った。(竹内 達朗)