東京五輪候補、21歳スレンダー美女・松田鈴英がツアー本格参戦2年目で初単独首位発進


18番、3打目を放つ松田鈴英。初日を3アンダーで単独首位に立った(カメラ・宮崎 亮太)

18番、3打目を放つ松田鈴英。初日を3アンダーで単独首位に立った(カメラ・宮崎 亮太)

 ◆女子プロゴルフツアー開幕戦 ダイキンオーキッドレディス第1日(7日、沖縄・琉球GC)

 女子プロゴルフツアーが開幕し、本格参戦2年目で昨季賞金ランク11位の松田鈴英(れい、21)=ニトリ=が3バーディー、ボギーなしの3アンダー69で回り、初の単独首位発進。

 今年から、20年東京五輪に向けた日本オリンピック委員会(JOC)認定の強化指定選手に選ばれ、2月に宮崎市内の施設で1泊2日の合宿を行った。専門スタッフの講義で刺激を受けた美人プロは初優勝を狙い、世界ランク上昇での五輪出場も視野に入れた。

 スレンダー美女・松田の満面の笑みが、春の沖縄を彩った。4番は30ヤードから、11番は60ヤードから、いずれもパー5の第3打をピンそばにつけ、オフに成長したアプローチを武器にバーディーを重ねた。「ボギーを打たなかったので本当によかった」。この日2人しかいないノーボギーでの初の単独首位発進を決め、声援に手を振って応えた。

 本格参戦1年目の昨季、ショットを武器にトップ10が10度と飛躍した。1月に東京五輪に向けた強化指定選手(男女8人ずつ)に選ばれ、2月中旬にタイ合宿を終えるとすぐに、1泊2日で強化拠点施設のフェニックス・シーガイアリゾート(宮崎)に移動。遠征費、宿泊費が無料となる特典も生かし、JOCの専門家によるトレーニング論、メンタル面などの講義に熱心に耳を傾けた。

 「すごくためになった。お尻の筋肉が弱かったので、トレーニングを教わった。試合前も鍛えている」と語り、スイング時の安定感が増した。ジュニア時代から試合に帯同する父・直樹さん(54)も「今日は強風の中、落ち着いてできていた。精神面もよかった」と、合宿効果に目を細めた。

 昨年終盤に体重が激減した反省から、食事面でも意識が変わった。同12月にイベントで共演した元世界ランク1位の宮里藍さん(33)に「おなかがすく前に食べた方がいいよ」と金言を授かった。オフに体重を5キロ増やし、「4日間戦う体を作れた」とうなずいた。宮崎合宿では「果物、野菜を取ることが大事」と栄養バランスを学んだ。

 現在世界ランク89位で日本勢8番手。五輪出場圏の上位2人まで差はあるが、「ランクを上げたい。ちょっと頑張ろうかな」。通算2勝の勝みなみ(20)らとプロテスト合格同期で、「花の89期生」と呼ばれる松田は「まずは初優勝したい」と足元を見つめた。(岩原 正幸)

 ◆17年7月のプロテスト合格組 22人中、松田がトップ通過。1学年下の黄金世代と呼ばれる勝、新垣比菜、小祝さくら(いずれも20)ら逸材がそろい、「花の89期生」と呼ばれる。

 ◆女子ゴルフ東京五輪への道 男女ともに世界ランクをもとに算定する20年6月29日の五輪ポイント上位60人が出場権を獲得。その上で〈1〉同ランク15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含み最大2人が出られる。16年リオ五輪で女子は朴仁妃(韓国)が金メダルで野村敏京が4位、大山志保は42位。東京大会は男女とも20年8月、埼玉・霞ケ関CCで72ホールストロークプレーの個人戦で競う。

 ◆松田 鈴英(まつだ・れい)

 ▼生まれとサイズ 1998年1月24日、滋賀県生まれ。21歳。167センチ、54キロ。家族は両親と姉。

 ▼ゴルフ歴 10歳から始め、福井工大福井高を卒業。アマチュア時代に目立った実績はなし。父・直樹さんは「うちは雑草」。師匠はジュニア時代に松山英樹、石川遼と対戦経験のあるプロコーチ、黒宮幹仁氏。

 ▼座右の銘 「感謝の気持ちを忘れない」

 ▼好きな食べ物 鶏肉など肉類。今週は沖縄名物・アグー豚を「2、3回食べた」(本人)。

 ▼ショットメーカー 昨季は平均飛距離248・01ヤード(8位)、パーオン率72・79%(4位)。

 ▼パワーの源は睡眠 普段は「午後6時半から7時に寝る。寝ただけ力になる」。前日(6日)は「午後8時半くらい。少し遅かった」。

 ▼ご褒美に 昨季6456万6211円(11位)を稼ぎオフに約26万円のダウンジャケットを購入した。

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