渋野日向子、最多連続イーブンパー以上あと「1」 2差4位で逆転V「あわよくば」


14番、ギャラリーに囲まれてティーショットを放つ渋野日向子(カメラ・関口 俊明)

14番、ギャラリーに囲まれてティーショットを放つ渋野日向子(カメラ・関口 俊明)

 ◆女子プロゴルフツアー ニトリレディス第3日(31日、北海道・小樽CC)

 渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は5バーディー、4ボギーの71で通算6アンダー。首位と2打差4位は変わらず、最終日に逆転Vを狙う。連続イーブンパー以上のラウンド(R)を27Rとし、アン・ソンジュ(韓国)が持つ28Rのツアー最多記録にあと「1」に迫った。鈴木愛(25)=セールスフォース=とアンが8アンダーで首位に並んだ。

 得意の後半にスコアを伸ばせなかった渋野は「元気になったんですけど、鼻声になってしまいました」と笑顔はなく、疲労感をにじませた。前半は2度のバウンスバック(ボギー以下ホールの直後で、バーディー以上のスコアをマークする)で持ち味を発揮。2時間15分の中断を挟み、再開直後の15番でもバーディー。しかし、17番で2メートルのパーパットを外し、表情を曇らせた。

 優勝すれば、2004年宮里藍の19歳141日に次ぐ年少2位(20歳290日)で年間獲得賞金1億円を突破するが「特に考えていない。明日アンダー(イーブンパー以上)を出せば記録に並ぶので、そこが大事」と冷静に話した。

 ギャラリー数は前年同日比の2倍以上となる3772人と大盛況だ。今大会では全英優勝から使っていたヘッドカバーを変更し、人気アニメ「ポケットモンスター」のキャラクター「ピカチュウ」のものを使用。ポケモンを放送する大会中継局のテレビ東京に配慮して?と思いきや、「(開幕前日に)言われるまで知らなかった~。ピカチュウが恋しくなったから」と、おどけてみせた。

 30日夜には、憧れのソフトボール女子日本代表・上野由岐子投手(37)が顎の骨折から125日ぶりに復帰登板。元ソフトボール少女の渋野は「投げている時は食事をしていて見られなかったけど、動画を送ってもらいずっと見ていた」。1回無失点、3連続三振と力投した姿に「心の底からうれしかった」と刺激を受けた。2打差で最終日を迎える。「優勝が届かない位置ではないので、あわよくばという感じで。頑張れば結果は付いてくる」と日米通算4勝目に向け、気を引き締めた。(岩原 正幸)

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