◆男子プロゴルフツアー ブリヂストンオープン第1日(10日、千葉・袖ケ浦CC袖ケ浦C=7119ヤード、パー71)
連覇を狙う今平周吾(27)=フリー=が7バーディー、ボギーなしでツアー自己最少タイの64をマーク。7アンダーで今季初めて単独首位発進した。週末は台風19号の関東上陸が予想されて開催が危ぶまれる中、得意の予選ラウンド(R)でスタートダッシュに成功。今大会でのシーズン初勝利で賞金王に輝いた昨年の再現を目指し、1973年のツアー制施行後では史上5人目となる2年連続賞金王に前進する。
狙い通りのロケットスタートだ。今平は前半の13番で3メートルを沈めるなど4バーディーで折り返した。9ホールでの8パット、1Rの20パットともに自己最少とグリーン上がさえた。後半も8、9番の連続バーディーなどで3つ伸ばし自己最少タイの64。首位発進は今季5度目で単独は初めて。「チャンスでバーディーを取れて、いいゴルフができた」と、笑顔でうなずいた。
第3日(12日)は台風19号の影響を受ける恐れがあり、競技短縮の可能性もある。コースに被害が及んだ場合、最終日(13日)の開催も危ぶまれる。「初日、2日目はできそうなので、しっかりスコアを伸ばしたいと思っていた」。今季の予選R平均スコアは68・13(1位)。一方で3Rは70・27(37位)と苦手だ。「いずれうまくいく時が来る」と平常心を強調するが、「気持ちと技術を少しずつ上げたい」と、データにも向き合う。
予選Rで好調な要因を、「体力が余っているからですかね」と自己分析した。夏場から8連戦目を迎えるため、試合前は練習量を抑え休養に充てる。「頭の疲れも残さないよう休んでいる」。開幕2日前の8日には地元・埼玉で長年通う理髪店で髪を切り、気分をリフレッシュした。
今季は2位が3回あり、トップ10も11回。賞金ランク首位の石川遼(28)と約1062万円差の2位につけているが、優勝だけが遠い。勝負の秋に入り、「賞金王になるためにも、そろそろ勝ちたい」と語っていた。昨年はこの大会でシーズン初勝利を挙げて賞金王に前進し、「いいイメージで回れる」。3000万円の優勝賞金は3日間に短縮なら75%の2250万円、2日間なら50%の1500万円に減るが、「4日間やりたいけど、できなくても上位にいけば少しでも加算できるのでしっかりやりたい」。大会連覇を引き寄せ、片山晋呉(2004~06年)以来13年ぶりの連続賞金王に向かう。(岩原 正幸)