１８番、パーパットを外して悔しそうな表情を見せる塩見好輝
プロ８年目で初優勝を目指した塩見好輝（２９）＝国際スポーツ振興協会＝は４打差の首位で出たが３バーディー、３ボギー、１ダブルボギー、２トリプルボギーの７９と終盤に崩れ、通算５オーバーの１０位に終わった。米国のチャン・キム（２９）＝ＰＩＮＧ＝がベストスコア６７で回り、大会史上最多の８打差逆転Ｖ。メジャー初制覇で通算４勝目を挙げ、賞金ランク１位に浮上した。
日本屈指の難コースでの国内最高峰のメジャーで、塩見は歴史的な大逆転負け。第２、３Ｒ首位を守りながら１０位で終え「リーダーで終わらないと意味がない。まさかこうなるとは思っていなかった」と大きく息をついた。
初優勝に向けて４打差でサンデーバックナインへ。１３番で２メートルを沈めて４アンダーまで伸ばし、圧勝劇かと思われたが、残り５ホールに悪夢が待っていた。１４番は第１打を右林に入れ、４オン２パットのダブルボギー。「しょうがない。大丈夫」と切り替え、１５番はドライバーでフェアウェー真ん中へ。「バーディーを取りたかった」とウェッジでの第２打がグリーン手前バンカーへ。「（左足下がりの）ライが悪かった」と脱出に２打を要して５オン２パットのトリプルボギー。「ちょっと切れちゃいましたね」。１７番でも４オン２パット。目標だった「５位以内」からも転落した。
大失速で、史上初の最終予選会からの“成り上がりＶ”はならず。それでも賞金ランクはシード圏内の５０位へと浮上。「辛抱強く耐えること」を学び、５年ぶりの賞金シード復帰を目指す。（榎本 友一）