渋野日向子、3打差8位で好発進 ギャラリー300人、台湾でも“しぶこ人気”


18番、たくさんのギャラリーの前で3打目を放つ渋野日向子(左手前=カメラ・生澤 英里香)

18番、たくさんのギャラリーの前で3打目を放つ渋野日向子(左手前=カメラ・生澤 英里香)

 【台北(台湾)31日=ペン・岩原正幸、カメラ・生澤英里香】米ツアー2度目の出場となる渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は5バーディー、2ボギーの69で首位と3打差の3アンダー8位と好発進した。全英女王見たさに、この日一番となる約300人のギャラリーを引き連れ、台湾でも“しぶこ人気”を証明。強風の中でも好ショットを連発し、大声援を受けた。前年覇者のネリー・コルダ(米国)らが6アンダーで首位。

 今季メジャー女王3人の直接対決に、全27組中最多、約300人のギャラリーが集まった。渋野は、全米女子オープン覇者イ・ジョンウン6(韓国)、全米女子プロ覇者ハンナ・グリーン(豪州)と回り、16番で5メートル、17番で7メートルのバーディーを決め、3打差8位発進。「短いチャンスを(何度も)外してもったいなかったけど、16、17番で決められて、いい気分でした」と笑顔を見せた。

 初の台湾では、日本ツアー同様に熱烈な応援を受けた。18番第1打を待っている時、渋野は自身の名前入りタオルを持ったファンに「どこから来たんですか?」と話しかけた。台湾出身の夫婦と知り「『大好きです』と言われたので『ありがとうございます』って。タオルも日本でしか売ってない。日本語で頑張れ、って応援してくれてうれしかった」とやり取りを明かした。ラウンド後には、台湾メディアの要望でこの日2人しかいない会見に呼ばれた。地元紙でも「微笑灰姑娘(スマイルシンデレラ)」と、連日大きく報じられる。

 “しぶこ人気”が高い一方で、一挙手一投足が注目される日本との違いも実感している。プレー中も「お菓子食べてるところを(国内のように)カシャカシャ撮られない」。3か月前の全英を思い出したようにリラックスムードだった。

 雨と強風の悪条件でも、8番のバーディーでは97ヤードからウェッジで30センチにつけるなど好ショットで沸かせた。青木翔コーチ(36)と練習に励む風対策の低弾道のショットも「ここ1か月、取り組んだことが出せた」(同コーチ)と合格点を与えられた。本人は「ナナズーゴ(75)点」とおどけたが、「強風で上出来。明日もこのくらいのスコアで回りたい」と前向き。5時間20分のプレーを終えると、待ち構えたファン30人に快くサインをし、練習場で球を打ち込んだ。

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