◆日本女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ第4日=悪天候のため順延=(28日、千葉・カメリアヒルズCC=6622ヤード、パー72)
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は28日、今季初戦のアース・モンダミンカップ(千葉・カメリアヒルズCC)の最終ラウンド(R)を悪天候のため29日に順延すると発表した。月曜決戦は、1988年のツアー制施行後では97年日本女子オープン(兵庫・東広野GC)以来、23年ぶり2度目。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、当初より112日遅れで史上初めて大会を通して無観客で行われている開幕戦は、最後まで異例ずくめとなった。
23年ぶりの月曜日決戦は、異例の舞台設定が演出した。メジャーを除く国内女子ツアーの4日間大会は、36ホールで競技は成立する。前日までの54ホールで打ち切られていれば、単独首位の田中瑞希(21)の初優勝という結末もあり得た。
各大会の中止や順延は、大会主催者の意向をもとに決める。アース製薬の大塚達也会長(62)は、大会前から予備日を使った72ホール完遂を要望。2012年にこの大会を創設した同会長は、「日本のマスターズを目指す」と公言し、米男子ツアーと同じく72ホール完遂にこだわる。
また、新型コロナの影響による異例の大会運営も、「順延」の決断を後押しした。次戦は最速でも8月で、次週は試合がない。感染予防のため、ツアー初の大会を通じて無観客開催。さらにテレビ中継もなし。通常大会の最終日であればテレビ中継やチケット払い戻しなどの事情で、ホールアウト可能な時間まで決断を引っ張るのが慣例だった。
この日は午前9時に順延決定。異例の早い時間帯での決断に、出場選手からもSNSで感謝する声が相次いだ。今季試合数も激減しているだけに、選手としても短縮で減額となるより、満額支給&換算の方が意義は大きい。より条件のいい中でのプレーも含め、英断と言えそうだ。(ゴルフ担当キャップ・榎本 友一)