岩井明愛、目標とする石川遼の主催大会で単独首位発進「強い気持ちを持って優勝したい」


パットをする岩井明愛

パットをする岩井明愛

 男子ゴルフで日本ツアー通算17勝の石川遼(28)=カシオ=が、高校生対象に主催する競技大会「The “One” Junior Golf Tournament」の第1日が24日、横浜CC西Cで開催された。新型コロナウイルス感染拡大で、日本ジュニア選手権、全国高校選手権などの大会が相次いで中止となり、石川の「ジュニアが活躍できる舞台をわずかでも創出したい」という願いから代替大会として実施された。

 大会は予選カットなしの36ホールストロークプレーで争われ、第1日は男子35人、女子47人が出場。女子は岩井明愛(あきえ、18)=埼玉栄高3年=が1イーグル、5バーディー、5ボギーの69で回り、2アンダー。男子は隅内雅人(15)=茨城・水戸啓明高1年=が5バーディー、2ボギーの68で回り、3アンダーでそれぞれ単独首位発進を切った。

 岩井明は14番パー5(506ヤード)で残り220ヤードから5ウッドで2オンに成功。ピン2メートルにつけると、イーグルを奪った。7月にレギュラーツアーの国内メジャー、日本女子オープンの地区予選会に出場したが、それ以外では久々の試合出場だったと明かし「コロナの状況で試合ができなくて悲しかったので、ゴルフができるありがたさを実感しました。本当に楽しい!」と笑顔がはじけた。

 岩井明にとって大会主催者の石川は「カッコイイ」と目標の存在だ。2018年12月、石川ら若手男子プロが参加し、ジュニア2人とプロ1人が一緒に回るフューチャーツアーに岩井明も今大会にも出場する双子の妹・千怜(ちさと、18)とともに出場した。同大会で石川と交流し「プロですごい選手なのに…神対応して下さって。かっこいいなと思いました」とくぎ付けになった。千怜が石川と同組で回ったことが縁で後日、一緒にラウンドを行って「(石川が)どこからでも色々な球を打っているのを見て、自分もこんな風になりたいと思って」と、石川のショットを参考にして技を磨いてきた。

 今月から予定されていた日本女子プロゴルフ協会のプロテストには、1次予選の出場登録まで済ませていたが、コロナ禍で21年3月以降に延期となった。先の予定は立たないが、大学進学を視野に入れながら、プロを目指すという。そんな状況で迎えた今大会。「お忙しい中でこうして大会を開催して下さって本当にうれしかったですし、感謝の気持ちでいっぱいです。強い気持ちを持って優勝したい」と岩井明。目標とする石川へ、勝利で恩返しする。

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