美人ルーキー渋沢莉絵留が2位浮上…新1万円札の渋沢栄一と縁戚


第2日、通算6アンダーで2位の渋沢莉絵留(代表撮影)

第2日、通算6アンダーで2位の渋沢莉絵留(代表撮影)

 美人ルーキーの渋沢莉絵留(りえる、19)=フリー=が6バーディー、ボギーなしで回り、この日ベストスコアの66で通算6アンダー。54位から首位と2打差の2位に急浮上した。2024年に刷新される1万円札の肖像となる渋沢栄一と縁戚関係にある新星は、1988年のツアー制施行後初となるプロデビュー戦のメジャー優勝を狙う。ペ・ヒギョン(27)=韓国=が首位。

 渋沢栄一とは「父の遠いつながり」という渋沢がリーダーズボードを駆け上がった。11番から3連続バーディー。後半1番も17メートルを沈めるなど勢いに乗り、アマ時代を含め自身ツアーベストの66で2位に浮上。「(縁戚関係を)聞かれるようになって調べたけど、私の生まれたところと渋沢栄一さんの住んでいた場所が近くみたい。車で40分くらい」と初々しく語った。

 2000年度生まれの「ミレニアム世代」。昨年11月のプロテスト合格の地で今回がプロデビュー戦になる。海沿いの難コースを攻略し、「びっくり。こんなに急にバーディーが取れるとは」と目を丸くした。予選会ランク85位で、これまでは安田祐香(19)ら同期の活躍を見つめる立場だったが、「私も早く試合に出たいと思ったけど、焦りはなかった」と語る。

 3日目は同期合格で1学年下の2位・笹生優花(19)と最終組で争う。渋沢の憧れはタイガー・ウッズ(米国)で、“女ウッズ”と呼ばれる笹生とは「プロテスト初日に回って50ヤード置いていかれた」という。「勉強させてもらいながら、迫力に負けないように」と意気込んだ。プロデビュー戦のツアー&メジャーVなら史上初の快挙。「近代日本経済の父」と呼ばれた渋沢栄一同様、歴史に名を刻む。(岩原 正幸)

 ◆ミレニアム世代 女子ゴルフで逸材がそろう2000年度生まれの選手たち。渋沢も世代の一員。昨春のアジア女子アマで優勝した安田、昨秋の富士通レディースでアマ優勝した古江彩佳、吉田優利、西村優菜ら。2学年上の「黄金世代」は畑岡奈紗、渋野日向子、勝みなみ、小祝さくららがいる。

 ◆渋沢 栄一 実業家。1840年、埼玉県深谷市に生まれ、群馬県で育つ。日本で初めての商業銀行「第一国立銀行」(現みずほ銀行)の創立に関わり、頭取を務めた。日本銀行、東京証券取引所、帝国ホテル、商法講習所(現一橋大)などの設立にも携わり、1931年に91歳で死去。

 ◆渋沢 莉絵留(しぶさわ・りえる)2000年12月24日、群馬・太田市生まれ。19歳。9歳からゴルフを始め、強豪の福岡・沖学園高卒業。得意クラブはドライバーで平均飛距離240ヤード。18年日本ジュニア3位。今季は下部ツアー1試合に出場。名前の由来は「悟りを得るという意味でつけられた」という。160センチ、60キロ。

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