１１番ティーショットを放つ金谷拓実
◆男子プロゴルフツアー 三井住友ＶＩＳＡ太平洋マスターズ 第１日（１２日、静岡・太平洋Ｃ御殿場Ｃ＝７２６２ヤード、パー７０）
第１ラウンドが行われ、金谷拓実＝東北福祉大４年＝と小斉平優和（ともに２２）＝太平洋Ｃ＝がともに３バーディー、２ボギーの６９で回り、１アンダーで首位と３打差の８位と好発進を切った。６６をマークしたツアー１勝の大槻智春（３０）＝真清創設＝が４アンダーで単独首位発進を決めた。
金谷は前半は１１番の第１打は想定外の低い球で右バンカーにつかまり「なんじゃそら～」。ショットの感覚をつかめず、１オーバーで折り返した。ただ、元世界アマランク１位の逸材は、後半になると、徐々にショットの感覚を取り戻した。上がりの９番パー４では残り１７５ヤードの第２打をピンそば５０センチにつけてバーディー締め。１０月の米ツアー、ＺＯＺＯチャンピオンシップ（４１位）から帰国後の２週間の自主隔離の影響で「ラウンドができていなかったので、感覚がなくてちょっと苦労したけど、アンダーで回れて良かった」とうなずいた。
一方、小斉平は前半は粘りのゴルフでパーを並べた。アイアンショットが安定してきた後半は２番で７メートルのパットを沈めて初バーディーを奪うと、５番、８番でもピン１～２メートルに寄せるバーディーで伸ばした。「（「ショットで）外してはいけない方に外さなかったらパーを取りやすいので、今日は広い方を狙いました。なので、ボギーは少なく上がれました」と振り返った。
金谷と小斉平はともに１９９８年５月生まれの同学年。女子では世界ランク６位の畑岡奈紗や同１５位の渋野日向子（ともに２１）、国内女子ツアー通算４勝の勝みなみ（２２）らがおり、“黄金世代”と呼ばれる年代だ。
昨年大会で１９７３年のツアー制施行後、史上４人目のアマチュア優勝を飾った金谷は史上初の同一大会でアマ→プロ連覇が懸かる。「（今日の）後半はちょっとずつ距離感もつかみ始めたと思うので、明日からはもっといいプレーをしたいと思います」と意気込んだ。昨年の金谷の優勝に「めっちゃ悔しかった」と闘志を見せる小斉平は「ショットが良くなれば、４アンダー、５アンダーを出せると思う。今日と同じ攻め方でやっていきたい」とツアー初優勝へ思いを込めた。前戦の１０月の日本オープンの“アマチュア旋風”に続き、若武者が男子ツアーを盛り上げる。