◇日本女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ 最終日(27日、千葉・カメリアヒルズCC=6639ヤード、パー72)
9打差の8位から出た古江彩佳(富士通)は2バーディー、1ボギーの71と伸ばしきれず通算8アンダーで11位に終わった。菊地絵理香(フリー)が初日から首位を守りきり2017年3月以来となる完全優勝でツアー通算4勝目を飾った。
古江は見えないプレッシャーと戦った。第3日はショットで「集中しきれなかった」。この日はパットがどうしても入らなかった。ホールアウト後は悔し涙をこらえきれず「今日はショットがすごく良くてパターで1メートルちょっとにつけられたのにそれが入らなくて。オリンピックのことは関係なしに今日のゴルフが悔しいなと思って珍しく涙が出ました」と話した。
上下ピンクで固めて浮上を狙って出た1番パー5。第1打、第2打ともに手堅く攻め、第3打でピン右約2メートルのバーディーチャンスにつけた。だが、パットは右に抜けてパー。2番で7メートルのバーディーパットを決めきったが、3番では再び約2メートルのパットがカップに蹴られ、険しい表情となり、序盤でリズムをつくれなかった。後半もその流れを変えることができず「やっぱり全然入ってくれなかったので何をしているんだろうという気持ちになって、歩いている時にうるっときた」と最終日の苦しいラウンドを振り返った。
東京五輪代表入りには今大会Vしか可能性はなかった。五輪出場圏内の稲見萌寧を追い抜けずあと1歩届かない見込みだ。最近はどの試合でも注目度は高まって「考え過ぎて自分のプレーができなかった」と「自分に集中」することも難しい状況だった。ただ、この経験も無駄にしない。「試合をやっていく中で1打に集中できるように。もっと自分に集中していける、そういうトレーニングしていきたい」と力強く語った。
自国開催の五輪出場はかなわなかったが、21歳には先がある。「(24年パリ五輪以降については)ゴルフをやっている上で五輪に出られるのはすごく目指すべきところかなと思う。そこは目指していきたいけど本当に運だと思うので、今ある試合を頑張っていくだけだと思います」と新たな目標に目を向けた。