マスターズ制覇から凱旋試合の松山英樹、本当なら地元の大声援が後押し…取材歴20年大泉英子さんが解説


1番、ティーショットを放つ松山英樹(カメラ・相川 和寛)

1番、ティーショットを放つ松山英樹(カメラ・相川 和寛)

◆東京五輪 男子ゴルフ 第1日(29日、埼玉・霞ケ関CC=7447ヤード、パー71)

 4月のマスターズで日本男子初のメジャー制覇を成し遂げた初出場の松山英樹(29)=LEXUS=が4バーディー、2ボギーの69をマーク。首位と6打差の2アンダー、20位で滑り出した。ゴルフの米男女ツアーで20年の取材歴があり、16年リオ五輪に続き今大会も取材するゴルフライターの大泉英子さんが、メジャーと五輪の違いや松山の今大会への向き合い方や現状などをスポーツ報知に語った。

 今大会は無観客開催で5年前とは雰囲気が全然違いました。コース内は静かで打球音やセミの鳴き声が響いていた。リオはコースにカピバラなどの動物もいて、1万人近い観客もフェースペイントをしたり皆、選手と一緒に盛り上がっていました。コロナ禍で仕方ないですけど、ゴルフ普及などの五輪レガシーを考えると、子供たちには世界トップ選手のプレーを見せてあげたかったです。

 松山選手にとってはマスターズ制覇からの凱旋試合。もし有観客なら彼の周りには大勢の観客がいたはず。米男子ツアーが日本で初開催され、1日2万人が詰めかけて松山選手がタイガー・ウッズ(米国)と優勝争いを演じた19年のZOZOチャンピオンシップの時のように。きっと大声援が復帰戦の彼の大きな後押しになっていたはずです。

 今大会の練習日初日の24日から松山選手は毎日、会場で調整していました。猛暑の中、計7時間近くもコースにいた日もありました。いつもと変わらず万全の準備。やせこけた感じもなく、コロナを患っていたとは感じられないほど、元気そうに見えました。それでも試合に入ると、実際は体調万全というわけではなかったようでした。

上位20人争い 五輪はメジャーとは緊張感が違います。各国の出場枠数の関係で世界ランク300位台の選手もいます。今回は、コースから2時間ほどかかってでも選手村に泊まり、スポーツの祭典をエンジョイしている海外選手も多い。メダルを争うのは世界ランク上位20人くらい。それでも皆、夢舞台を楽しみながら金メダルを目指しています。

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