
初日を終えて首位に立った田村尚之(日本プロゴルフ協会提供)
◆男子プロゴルフシニアツアー ▽ファンケルクラシック 第1日(20日、静岡・裾野CC=7040ヤード、パー72)
2年ぶりに開催されたファンケルクラシックは、67で回った田村尚之(ダイクレ)と、伊澤利光(フリー)が5アンダーで首位に立った。1打差の3位には、4連続を含む5バーディー、1ボギーの水巻善典(鳴尾GC)が入った。
会社員として働きながらアマチュアゴルファーとして経験を重ねた田村は、2013年、49歳でプロに転向。今大会には翌14年から出場し、今年で7度目となった。この日は、連続バーディーを奪った15番で2M、16番は1・5メートルに付けるなど「ショットは一番いいときに近い」と好調だ。
乱視の影響で読みづらかったパットのラインも、以前からタッグを組んだ元ハウスキャディー・鈴木美穂さんの助言が追い風となった。鈴木さんは退職していたが、今大会のために復帰を依頼。田村は「指示通りに打つだけ」と謙遜しつつ、「不安なパッティングでスコアを作れて不安がなくなっている分、いいゴルフになっている」と振り返った。
田村はプロ野球で阪神や楽天などで監督を務めた故・星野仙一氏も患った「胸椎黄色じん帯骨化症」による背中の痛みを伴いながらプレーを続ける。大会期間中も静岡・三島から品川までマッサージに通ってコンディションを維持。前回大会(19年)はプレーオフでプラヤド・マークセン(SINGHA)に敗れたが、2位に入る好相性な大会であるだけに「あしたもキャディーさんの言うとおり、信じて打つだけ」と意気込んだ。
昨年大会は新型コロナの影響で中止となり、今大会は感染対策を講じた上で無観客で開催されている。