◆男子プロゴルフツアー 最終戦メジャー 日本シリーズJTカップ 第1日(2日、東京・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70、報知新聞社主催)
ツアー2勝を日本オープンで挙げている稲森佑貴(国際スポーツ振興協会)が、66で1打差2位と好発進した。今季獲得賞金約8963万円で賞金ランク5位。自身が優勝かつ、賞金ランク首位のC・キム(米国)が11位以下で逆転し、初の賞金王を手にする。
稲森は3番で第2打を2メートルにつける初バーディーで勢いに乗ると、6、7番で連続バーディー。8番で唯一のボギーも、13、14番でいずれもショットを2メートルに運び、連続バーディーを奪ってみせた。
「ティーショットもそんなに悪くなく、今日はパーパットが入りまくって、救われた」。難関の18番パー3は右に外し、一度はボギーを覚悟したというが、4メートルのパーパットを沈めた。
ここ2戦連続で予選落ちし、練習日には復調に向けてパターを3本試したが、初日に手にしたのは2年近く愛用するエースパターだった。「替えます、と言っていたけどうそでしたね(笑い)。エースを打ってみたらイメージがよくなっていたので、初日はエースでいこうとキャディーと話していた。こういう動きだった気がするな、と忘れかけていたものを思い出した」とうなずいた。
1973年のツアー制施行後、最多の5人が最終戦に賞金王の可能性を残す。記録が残る85年以降では、最終戦の優勝で逆転賞金王になった例は2000年の片山晋呉(3位から)、17年の宮里優作(2位から)の2例のみ。稲森は「最後のメジャーなので、勝ちたい気持ちはあるけど、まだ初日なのでそこまでは考えていない」と平常心を強調した。