上田桃子、上位3人“桃子対決”制しミセスで初V「自分の日にしたいと思っていた」


通算9アンダーで優勝し万歳する上田桃子(カメラ 今西 淳)

通算9アンダーで優勝し万歳する上田桃子(カメラ 今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー 報知新聞社特別協力 富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 最終日(10日、埼玉・石坂GC=6475ヤード、パー72)

 2差3位で出た上田桃子(35)=ZOZO=が3選手による“桃子対決”を制し、通算9アンダーで逆転優勝した。ツアー通算17勝目。昨年6月に結婚後、ミセス初Vにもなった。難コースを1イーグル、3バーディー、2ボギーの69と攻略し、悲願の国内メジャー初制覇へも弾みをつけた。3週連続Vに挑んだ西郷真央(20)=島津製作所=、昨年大会覇者の稲見萌寧(22)=Rakuten=は3打差2位に入った。

 初夏を前に、上田の桃が実を結んだ。18番のボギーパットを沈めると苦笑いを浮かべたが、最終日の逆転Vにキャディーと力強くハイタッチ。大里桃子(23)、岸部桃子(28)との“桃子対決”を制し、昨年5月のパナソニックオープン以来の優勝をもぎ取った。「(3人の桃の中で)自分の日にしたいと思っていた。うれしい」と誇らしげに語った。

 同学年の諸見里しのぶ(35)がコースセッティングを担当した難コース。タイガーカラーのウェアに袖を通し、いきなり攻めた。1番パー5。残り210ヤードの第2打を5ウッドで課題のフェード球を操り、ピン左4メートルへ。イーグルで首位を捉えた。2番のバーディーで単独首位に。後半も「強い覚悟」を貫き、2つのバーディーで後続を振り切った。

 昨年6月15日、35歳の誕生日に一般男性との結婚を発表。約10か月で最愛の夫に“ミセス初V”を贈った。普段から結果に関わらずエールを送ってくれると明かし、「好きにゴルフをさせてもらえている環境に、甘えずにやろうと思ってきた。今日は結果で返せて良かった」と感謝を込めた。

 今季は「国内メジャー初制覇」が最大の目標だ。通算17勝目だが、いまだに届いていない。今季は3月のシンガポールで行われた米ツアー、HSBC女子世界選手権(13位)で初戦を迎え、国内出場4戦目で初優勝。いずれの難コースも「難しい状況でタフにできるようになった」と、メジャーを想定して挑んで結果を残した。

 約1か月後には通算50度目の国内メジャーとなるワールドレディスサロンパスカップ(茨城)に臨む。6月の海外メジャー、全米女子オープン(米国)出場も明言。プロ18年目の悲願達成へ、再び桃子が思いを結実させる。(宮下 京香)

最新のカテゴリー記事