石川遼が明かした現在地「この先、10年、15年のための先行投資」…今季3戦で2度予選落ち


石川遼 

石川遼 

◆日本男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ プロアマ戦(27日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)

 今季4戦目を迎える石川遼(カシオ)が、開幕前日のプロアマ戦後に取材対応し、現在の心境を明かした。

 今大会の開幕を翌日に控えた石川は「調子を言っている状況じゃない。まだまだの感じ。まだまだ、土台作りというところ」と険しい表情を見せた。2020年から取り組むスイング改造に加え、昨年オフからは肉体作りと並行して、先々を見据える中で150ヤード以内の距離の精度を高める取り組みに傾注。その道程の途中ということもあり、「うまくいかなくても仕方がないのかなと。コツコツやっていく。全て(結果と進化)を同時に追うのはできない。長期的に見て、今年1年は体をしっかり作り上げていきたい。まず、決めたことをやり通したい」と信念はブレない。

 もちろん、歯がゆさも抱えている。今季はここまでの3戦で2度予選落ち。「結果」という部分を指摘されると、本音もこぼした。「結果は欲しいし、もどかしいとも思う」とポツリ。しかし、決意に満ちたりりしい表情で続けた。「でも、長期的に考えると先行投資したい。この先、10年、15年のために今は先行投資。過去の自分と比べると、かなりいい方へ向いているとは確信している。いい方向へ行っているので、焦っている感じはない。それに僕が一番、結果を出したくて頑張っているという自負もある。自分が一番、結果にこだわっている。それでも継続だし、一貫性を持ってやることが大事だと思う」。力強い言葉を放った。

 かといって、目の前の大会をおろそかにするつもりは全くない。「まだまだ(求める)道のりは長いと思いながらも、今できるベストを常に尽くしてやっていかないと意味がない。打つ前から投げ出していたら、それは違うし、意味がなくなる」と全力を尽くす姿勢は何も変わらない。

 2010年のこの大会では最終日に世界主要ツアー新記録となる58をマークして、大会最年少記録となる18歳7か月で優勝。18、9ホールの最多バーディー(12と7)、18、9ホールのコースレコード(58と28)も持っている思い出深いコース。各選手が口々に「難しい」とこぼす屈指のコースだが、「今週はショートアイアンでセカンドを打てるホールが多いので、そこを楽しみにしている。今週の自分がどこまで、コントロールできるのか。フェアウェーからだったら、ピンにアタックしていきたいし、今持っている中でのベストを尽くして、少しでも向上して次の試合につなげられるようにしたい」と目を輝かせた。

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