西郷真央 葛藤からの3位「まだ上を目指せる」…担当記者が読み解く


西郷真央

西郷真央

◆米女子プロゴルフツアー ▽今季メジャー第4戦 エビアン選手権 最終日(24日、フランス・エビアンリゾートGC=6527ヤード、パー71)

 最終ラウンドは今季国内5勝の西郷真央(20)=島津製作所=が9バーディー、2ボギーのベストスコアタイの64と猛チャージを演じた。メジャー3戦目で堂々の優勝争いを演じ、通算15アンダーで昨年大会の古江彩佳(4位)を上回り、

 1か月間の米国遠征(6月)を終えた、渡欧前の国内ツアー会場で西郷は「自分のレベルを上げて上位で戦えると思ってから(米国に)行きたい。急いで行くより、しっかり準備して行く方が結果を出し続けるためにはいいと思う」と語った。44位、30位だった前2戦の経験を踏まえてなのか、年末に予選会を受けての来季即米ツアー参戦に関し、慎重な姿勢を崩さなかった。

 自身3度目のメジャーでは最終日に9差を追った。前半で4つ伸ばし、後半も上位に食らい付き、18番バーディーでクラブハウスリーダーとして他選手の結果を待った。日本人4人目のメジャー制覇のチャンスに2打届かなかったが「決勝の2日間ともいいプレーができた。もちろん(優勝まで)もう少しだったのはあるが、全力で楽しんでプレーできた」と納得の表情。「まだ上を目指せる」と期待感を口にした。

 今季は国内で出場11戦5勝を誇り、ポイントランク(海外メジャーも対象)でも初の年間女王へ首位を走る。エビアン選手権でメジャー昇格後の日本人最高の3位と健闘したこの日、「いつ頃こっち(のツアー)でプレーするのかをもう少し考えて、計画してから挑戦したい」と心境を明かした。ゴルフを始めた時から海外への思いを強く持ち続ける20歳。通用する実力は十分に備わっていることを示したが、心の内はいかに―。

 次週のAIG全英女子オープン(8月4日開幕)で4度目のメジャーを戦い、国内ツアーには同19日からのCATレディース(神奈川・大箱根CC)で復帰する予定。自信を付けて戻ってくる西郷はファンの前で、よりたくましいプレーを見せてくれるだろう。(岩原 正幸)

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