ルーキー阿部未悠、最少タイ66で6位…北海道生まれで中高は福岡へゴルフ留学した“ミレニアム世代”


18番でバーディーを決め笑顔を見せる阿部未悠(カメラ・谷口 健二)

18番でバーディーを決め笑顔を見せる阿部未悠(カメラ・谷口 健二)

◆女子プロゴルフツアー ▽楽天スーパーレディース 第2日(29日、兵庫・東急グランドオークGC=6616ヤード、パー72)

 昨年6月の20年度プロテストに合格したルーキー、阿部未悠(21)=フリー=が37位で出て6バーディー、ボギーなしのこの日最少に並ぶ66で通算8アンダーとし、首位と5打差の6位で決勝ラウンドに進んだ。北海道生まれで中高時代を福岡で過ごした異色の“ミレニアム世代”(2000年度生まれ)がツアー初優勝を狙う。勝みなみ(24)=明治安田生命=が13アンダーでトップ。

 目標は同じ北海道出身で通算7勝の小祝さくら(24)。2学年先輩と似たほんわかした雰囲気を持つ新人の阿部が、力強いショットを武器にツアー自己最少に並ぶ66で上位戦線に名乗りを上げた。

 7~9番で3連続バーディーを奪い、最終18番も3メートルを沈めた。「ショットとパットがかみ合い、調子が良かった」とうれしそうに語った。本格参戦1年目の今季は前半にトップ10が3回。先週からドライバー、今週はアイアンを新たに投入し「久々にボギーなしで回れた」とうなずいた。

 10歳でゴルフを始めると、地元・北海道は雪で冬の練習環境が限られることから、中学進学のタイミングで福岡にゴルフ留学を決断した。「冬にゴルフができるって、こんなに幸せなんだと思って、行きたいって両親に伝えた」と当時を回想。中高の6年間、母と移り住み、ゴルフの腕を磨いた。道産子娘は暑さは得意ではなく、「中1の時は倒れそうになりながらバッグを担いだ」と苦笑しながら振り返る。この日は最高気温35度の猛暑を、何とか乗り切った。

 “ミレニアム世代”では古江彩佳、西村優菜、吉田優利に次ぐ4人目の優勝を狙う。9アンダー2位にはアマチュア時代からトップを張る安田祐香がいる。20年度&21年度プロテスト合格組としても、新人一番乗りのツアーVが懸かる。

 北海道開催だった前週のツアーで2日間、小祝と同組で回った。「ジュニアの時はプロで一緒に回るなんて考えられなかった。純粋にうれしかった。(小祝のような)ショット力を身につけないと戦えないんだなと思った」と阿部。5差6位で迎える週末へ「残り2日も同じように攻めるゴルフができれば」と熱いプレーを誓った。(岩原 正幸)

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