勝みなみが今季1勝王手、21アンダー9差独走に「100点です」…あるぞ初の4日間ボギーなしV


ラウンドを終え稲見萌寧(左)と引き揚げる勝みなみ(カメラ・谷口 健二)

ラウンドを終え稲見萌寧(左)と引き揚げる勝みなみ(カメラ・谷口 健二)

◆女子プロゴルフツアー 楽天スーパーレディース 第3日(30日、兵庫・東急グランドオークGC=6616ヤード、パー72)

 勝みなみ(24)=明治安田生命=が8バーディー、ボギーなしの大会コースレコードに並ぶ64で、通算21アンダーで2位に9打差をつけて今季初勝利&通算7勝目に王手をかけた。54ホールでの日本人の最少ストローク記録(195)に並んだ。初の4日間ボギーなし優勝も見える中、次週のメジャー、AIG全英女子オープンに記録ずくめの“手土産V”とともに乗り込む。

 勝はアイスコーヒーを手に「暑い、暑い」と言いながら会見場に登場した。連日の炎天下での戦いでも死角はない。「楽しく回れているし、成長を感じて自信がつく3日間。100点です」と自身のゴルフに相当な手応えをにじませた。

 安田祐の棄権により稲見との2サムだった3日目。4差首位で出ると、2番で40センチ、8番で20センチに運び、絶好調のショットを軸に前半だけで6バーディー。最終18番パー5では3打目を1メートルにつけ、2位・稲見との差を9打差に広げた。

 大会コース記録タイ&今季自己最少タイの64で独走態勢を築いた。日本人では、08年NEC軽井沢72での原江里菜の54ホール最少ストローク記録(195、21アンダー)に並び「うれしい」と笑った。アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)のツアー記録には3打及ばなかったが「意識はなかった」と強調した。

「油断しない」 “虎党”の24歳は、今週観戦に訪れる父・秀樹さんからこの日、誕生日(7月1日)のお祝いにプロ野球阪神・佐藤輝明のユニホームを渡されたという。「朝からテンション上がって、今日は頑張れると思った」。4日間大会でのボギーなし優勝なら、記録が残る90年以降で初の快挙だ。「半分以上はあると思う」と自信を見せた。

 4日間大会の3日目で2位に9差以上つけたのは97年塩谷育代の10差(結果は7差V)の1例のみ(ツアー制施行後)。テレサ・ルー(台湾)が持つ4日間24アンダー(264)のツアー記録も、最終日に69で並ぶため視野に入る。「攻めの姿勢は変えずに、9打差あるけど油断しないで頑張りたい」。国内7勝目を納得いく形で手にし、2年ぶり3度目出場の全英に向け、気分良く渡英する。(岩原 正幸)

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