日本プロ選手権で35歳安本大祐が初の首位!175センチ50キロの超軽量級飛ばし屋「楽しく」


1番ティーショットを放つ安本大祐

1番ティーショットを放つ安本大祐

◆報知新聞社後援 日本男子プロゴルフツアー メジャー第2戦 日本プロ選手権 第2日(5日、静岡・グランフィールズCC=7219ヤード、パー71)

 第1ラウンド(R)の残りと第2Rが行われた。23位から出たツアー未勝利の安本大祐(35)=テラモト=が1イーグル、5バーディー、2ボギーのこの日ベストに並ぶ66で回り、通算7アンダーで首位に浮上した。身長175センチ、体重50キロの超軽量級ゴルファーは後半の1~9番で自己最少の29をマーク。細身のプロ15年目が初タイトルへ突き進む。出水田大二郎(29)=TOSS=ら4人が首位。

 大男がそろうプロツアーの世界で細身の安本はひときわ目立つ。身長175センチで体重は公式プロフィルより5キロ軽い50キロ。同じ身長の石川遼より25キロも軽量だ。この日は気温29・7度と天候に恵まれたが「暑いですけど、暑さはそこまで気にならない。けど(細いので)冬はめちゃくちゃ寒いです」と笑いを誘った。

 後半に一変して、リーダーボードを駆け上がった。23位で出て、前半は2ボギー。後半の1番で202ヤードから6アイアンの第2打を5メートルに2オンさせイーグルを奪うと、2、3、6、8番とバーディー。最終9番は第2打が「ダフり気味」で15メートルに乗せるのがやっとだったが、これを沈めてバーディー締め。ハーフ自己最少の29に「うれしい。20台は練習でも出したことがない」と喜んだ。

 体形からは想像がつかないくらいの“隠れた飛ばし屋”だ。今季の平均飛距離は290・25ヤードで28位。昨年6月には飛ばしの秘けつについて「スイングアークとヘッドスピード。体重はあまり関係ないと思う」と堂々と話していた。この日もゴルファーの基礎となる体作りに関して「食べても太らないので、無理だなと。食べることがものすごいストレス。脂肪がないので、筋肉も付かない」と涼しい表情で語り「年も年(35歳)なので、けがしないように心掛けている」と強調した。

 プロ15年目で首位に立つのは初。これまでの最高成績は21年パナソニックオープンでの11位。今大会は3度目の出場で初の予選通過となった。今週は東北福祉大の先輩で、通算21勝の池田勇太(36)と食事に行き「もっと楽しんで、うまくいかなくても下を向くな」と激励された。残り2日へ「一打一打に集中して楽しくやりたい」と安本。“重い”タイトルを手にすべく、全力を振り絞る。

 ◆安本 大祐(やすもと・だいすけ)1987年1月20日、北海道生まれ。35歳。父の影響で10歳からゴルフを始める。幼い頃は器械体操も習う。北海道尚志学園高3年時の2004年に全国高校選手権春季大会2位。東北福祉大に進学し、08年プロ転向。19年のQTで自己最高の10位、21年に下部ツアーで1勝。昨季賞金ランク71位でシード獲得は逃す。175センチ、50キロ。

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