丸山茂樹の長男「奨王」の呼び名「しょおん」から「ショーン」に変更…18日プロデビュー戦


プロデビュー戦を迎える丸山奨王(右)は、父・茂樹との記念撮影で笑顔を見せた(カメラ・宮下 京香)

プロデビュー戦を迎える丸山奨王(右)は、父・茂樹との記念撮影で笑顔を見せた(カメラ・宮下 京香)

 国内男子プロゴルフツアーの長嶋茂雄招待セガサミーカップが18日から4日間、北海道・ザ・ノースカントリーGC(7178ヤード、パー72)で行われる。日米ツアー通算13勝の丸山茂樹(52)の長男・奨王(しょおん、22)=フリー=が、登録名の呼び名をニックネームの「ショーン」として7月のプロ転向後、ツアーデビューを果たす。17日は茂樹が見つめる中、練習場で最終調整。米国で生まれ、日本でプロになった若武者が北の大地から偉大な父の背中を追う。

 奨王と書いて「ショーン」がいよいよ初陣だ。読み方は「しょうおう」と伝えられてきたが、本当の読み方は「しょおん」という。登録名の読みを、本人は「小さい頃から、そう呼ばれてきたし。ひらがなだとダサいから」と、慣れ親しんだ「ショーン」と決めた。17日はテレビの解説者で来場した父・茂樹に見守られながら練習場で約2時間、得意のドライバーなどを調整し、「まずは楽しく、ベストを尽くしたい」と表情を引き締めた。プロ転向後、ツアー外競技への参加はあるが、プロでのツアーデビュー戦に挑む。

 米国で生まれ、10歳で本格的にゴルフを始めた。当時からティーチングプロをつけ、父にも指導を受け力をつけた。身長173センチと大柄ではないが、ドライバーで300ヤードの飛距離に、父譲りのショートゲームが武器。6月にUCLA(カリフォルニア大ロサンゼルス校)を卒業し、「いつかは父と同じ土俵に立ちたい」と、憧れる父と同じ日本でプロ生活をスタートさせた。

 ここまでは平坦な道ではなかった。大学では「けがとの闘い」。1年時に腰を痛め、2年時に左手首のTFCC(三角線維軟骨複合体)を損傷し手術。卒業までの多くの時間はクラブを握れず、「練習できないし、胃が痛くなるまで勉強していた」と、経済学部を卒業後は金融業など一般企業に就くことも考えた。それでも、「ずっとゴルフをしてきて、ここで諦めきれない。挑戦したい」と父に伝えた。6月に日本で練習を再開し、週に1度父子でラウンド。現在も患部に予防のテーピングを施すが、「ほとんど痛みはない」。父が「ショットは飛んでいる」と言うまで、状態を上げてきた。

 関係者によると、既に来季のツアー出場権を懸けた予選会の1次(9月、栃木会場)に登録を済ませている。父から「焦らず、場数を踏んでほしい」と助言を受け、「頑張りたい」とショーン。偉大な父を追う22歳が、北の大地から羽ばたく。(宮下 京香)

 ◆丸山 奨王(まるやま・しょおん)2000年6月2日、米ロサンゼルス生まれ。22歳。4歳の時、父の影響でクラブを握り、10歳で本格開始。16年ウェスタン・ジュニア選手権優勝。アマ時代の18年、19年長嶋茂雄招待セガサミーカップに出場。今年6月にUCLAの経済学部を卒業し、7月にプロ転向。名前は父が好きな英国の俳優ショーン・コネリーが由来。ツアー登録名の読みは「マルヤマ・ショーン」に決定。173センチ、67キロ。

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