岩井千怜、史上初の初優勝から3週連続Vへ姉・明愛とすし食べ英気養う…「コースとの闘い」海風吹く難関挑む


10番、ティーショットを放ち笑顔をみせる岩井千怜(カメラ・小泉 洋樹)

10番、ティーショットを放ち笑顔をみせる岩井千怜(カメラ・小泉 洋樹)

 女子プロゴルフツアーのニトリレディスは25日から4日間、北海道・小樽CC(6655ヤード、パー72)で行われる。1988年のツアー制施行後で、史上初となる初優勝からの3週連続Vを狙う新人・岩井千怜(ちさと、20)=ホンダ=はプロアマ戦で最終調整。風が吹く屈指の難コース攻略へ「自分との闘いで、結果はついてきたらいい」と引き締めた。

 ゲストからの「おめでとう」の声に、岩井千は心地よさそうに笑顔でラウンドした。2連勝中のニューヒロインは、昨年(69位)に続く2度目のコースを入念に確かめ、「グリーンが速いイメージで、去年より伸びにくいスコアになると思う」と分析した。

 2週前のNEC軽井沢72で双子選手で初のツアー優勝。前週CATレディースは、史上3人目の初優勝から2週連続Vの快挙を成し遂げた。本格参戦1年目で出場資格を手にしたのは後半戦から。一躍注目を浴びた20歳は「すぐ次の試合が始まるので、本当に勝ったのかなという感じ。1勝目との違いも分からずにいる」と、目を丸くした。

 過去2人(全美貞、鈴木愛)しかいない3週連続優勝がかかり、初Vからは史上初。大記録を前にも「全然意識はない。勝つために何をすべきか考えたら、コースとの闘いで自分のやりたいゴルフを淡々とするだけ。結果はついてきたらいい」と平然と言った。

 その上で、例年、海風に見舞われる国内屈指の難関・小樽に対し、「難しいコースでどれだけアンダーを出せるか、戦略性を考えなきゃいけない。ただピンに打つだけではこのコースでは伸びない」と警戒。通算33勝の森本真祐キャディーとのコンビで「頼りになる存在。相談しながらどこまで伸ばせるか楽しみ」と攻略を心待ちにした。

 前夜(23日)は双子の姉・明愛(あきえ、20)、父・雄士さんらと札幌市内の有名すし店に行き、「すごくおいしかった」と北海道の食を満喫した。同コースではイ・ボミ(韓国)、鈴木愛、稲見萌寧ら歴代賞金女王、後に海外メジャーを制する笹生優花が優勝している。「悔いのないゴルフを続けていきたい」。強気の姿勢を貫き、偉業に挑む。(岩原 正幸)

 ◆ツアー3週連続優勝 過去2人。2007年に全美貞(屋島クイーンズ、サロンパスワールドレディス、ヴァーナルレディス)、19年に鈴木愛(樋口久子・三菱電機レディス、TOTOジャパンクラシック、伊藤園レディス)が達成。今回、岩井千が初優勝から3週連続Vなら史上初。

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