池田勇太、今季2度目首位発進…首痛から3戦ぶり復帰戦8バーディー64


1番、ティーショットを放つ池田勇太(カメラ・泉 貫太)

1番、ティーショットを放つ池田勇太(カメラ・泉 貫太)

◆男子プロゴルフツアー ANAオープン 第1日(15日、北海道・札幌GC輪厚C=7063ヤード、パー72)

 2010年、17年大会覇者の池田勇太(36)=フリー=が大会自己最少スコアの64を出し、8アンダーで今季2度目の首位発進を決めた。首痛から3戦ぶりの復帰戦で8バーディー、ボギーなしと会心のプレー。昨季(20~21年)は未勝利でシーズン連続優勝記録が11で途切れたが、満身創痍(そうい)で戦うベテランが3年ぶり復活Vに懸ける。亀代順哉(27)=フリー=も首位。19歳の長野泰雅(福岡地行)ら5人が1打差3位。

 実力者が主役に立った。18番でバーディー締めし「勇太、ナイス!」というファンからの歓声に笑顔で右手を上げた。過去2勝の舞台で「特別な思いがある輪厚でこういうスタートが切れたのは気持ち良かったね」。8バーディーを量産し、大会自己最少64で堂々の首位発進だ。

 8月の試合中、首に痛みが走った。翌日には「首が動かなくなった」。翌週は何とか試合に出たが悪化し、2週間静養した。15年から二人三脚で歩む廣瀬堅太郎トレーナーとはり治療など懸命に措置。「月、火と2連チャンで(練習)できた」と出場にこぎつけた。

 通算21勝のベテランも、昨季は09年から11季連続で続いたV記録が途切れた。「(記録の)プレッシャーもあったと思う」と廣瀬氏。今季は打ち方、トレーニング法と全てを見直した。「意外と素直でよく聞いてくれる」。勝利のために貪欲にこなしてきた。

 19年ミズノオープン以来の1204日ぶりVとなれば、尊敬する尾崎将司の7勝、中嶋常幸の4勝に次ぎ、杉原輝雄に並ぶ歴代3番目の今大会3勝目。「100%治ったとは言えない。明日も今日のようなプレーをできるように準備したい」。酸いも甘いも知る36歳に油断はない。(宮下 京香)

最新のカテゴリー記事