アマ世界一、中島啓太プロデビュー戦へ「常に挑戦していくゴルファーになる」史上初アマ&プロ連覇狙う


同組選手のプレーに笑顔を見せる中島啓太 (カメラ・馬場 秀則)

同組選手のプレーに笑顔を見せる中島啓太 (カメラ・馬場 秀則)

◆男子プロゴルフツアー パナソニックオープン プロアマ(21日、兵庫・小野東洋GC=7113ヤード、パー72)

 昨年覇者で、ツアー史上初のアマ&プロでの大会連覇に挑む中島啓太(フリー)が、プロアマ戦後の会見で意気込みなどを語った。

 今月12日にプロ転向を表明し、この日は自身初のプロアマ戦に出場。「試合に近い緊張感を味わいながらプレーした。朝は緊張していて、前半のパッティングを決められなくて、本当に同伴の方に助けていただいた。後半は本当に楽しくて、自分もバーディーを取れたし、イーグルもとれたので、楽しく1日を過ごすことができた」と初々しく笑った。

 京都・城陽CCでの昨年大会は1973年のツアー制施行後で石川遼、松山英樹らに続く史上5人目のアマチュアVを達成した。1年後、プロデビュー戦として迎える今大会に「この大会で優勝することができて、それから僕の挑戦が始まった。同じ大会でプロ転向するストーリーがすごく好きで、選ばせていただいた」と思い入れを告白。「本当に明日が楽しみだし、コーチからも言われているように我慢強く、アグレッシブに攻めていくということを自分の中で決めて、それを貫いていけるようなデビュー戦にしたい」と力を込めた。

 アマV選手のプロデビュー戦優勝となれば史上初。2013年のつるやオープンで、転向2戦目を制した松山英樹を越える快挙だ。対象を全選手に広げてもプロ転向後としては、1999年の日本ゴルフツアー機構発足以降では趙炳旻(チョ・ビョンミン、2016年関西オープン)に並ぶ最速タイで、日本人では史上最速の日本タイトル奪取となる。

 アマ世界一に贈られる「マコーマックメダル」を男子初の2年連続で受賞した男なら、その偉業も十分に可能だ。中島は「アマチュアでやり残したことはもうないし、後悔もないので、プロとして優勝できるように挑戦していきたい。まずは自分にできることをしっかりやりきって、もちろん結果にもこだわりたい。優勝を目指して、どの試合も頑張っていきたい」と力を込めた。

 今後のツアー出場については未定としたが10月の米ツアー、ZOZOチャンピオンシップ(千葉)が候補の1つに挙がる。自身の思い描く将来像に「今は自分のプレーできる試合を全力でプレーして、自分の進める道を信じて進んでいきたいと思っているが、PGAツアー出場のチャンスを与えていただいたら、そこは大きなチャンスになると思う。来年、海外へ行くことが多くなれるように頑張りたい。世界で活躍できる、常に挑戦していくゴルファーを目指したい」と世界への強い意識をにじませた中島。「ただ、ゴルフだけではなく、私生活を含めて、これからアスリートを目指していくジュニアの目標となれるように頑張っていきたい」。自信と謙虚さを胸に、夢にあふれる未来を見据えた。

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