阿部未悠「えってぃーと戦える事がうれしい」初Vへ、同世代の首位・古江彩佳を追う


2番、ティーショットを放つ阿部未悠、通算10アンダー2位タイで2日目を終了した (カメラ・小泉 洋樹)

2番、ティーショットを放つ阿部未悠、通算10アンダー2位タイで2日目を終了した (カメラ・小泉 洋樹)

 2000年度生まれ「ミレニアム世代」で昨年6月のプロテストに合格したルーキー・阿部未悠(ミネベアミツミ)が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算10アンダーで3打差の2位をキープした。「優勝争いだったら(通算アンダーパーで)2桁は必要だと考えていた。わりと落ち着いてできたかな。耐えるところは耐えて、伸ばすところは伸ばせたのでいいプレーができました」と納得の表情で語った。

 大会前まで出場3戦連続で予選落ち。この大会に向け、課題のパットで構えた時に「オープンに立ちすぎていたのをスクエア」に修正して挑んだ。2番で4メートルを沈めて思い通りに初バーディーを奪うと、17番では4メートル半のパットを決めきって5つ目のバーディーで「2桁」に乗せた。67の蛭田みな美と並び、3打差首位にいる昨年大会覇者の古江彩佳に食らいついた。

 19年大会で同じミレニアム世代の古江が、ツアー史上7人目のアマチュア優勝を遂げ、その後、プロ転向した。阿部も同大会に同じアマで出場し、通算1オーバーで予選落ちだった。「えってぃー(=古江の愛称)はアマチュアで勝った。私もそれを見ていたので、こうやってプロの道にいけるのって本当にすごいなと思った」と当時を振り返る。

 阿部は2度目の受験で昨年6月のプロテストに合格した。一方で古江はプロ転向後の昨季に昨年の富士通レディースを含めて6勝。今季から米女子ツアーに主戦場を移し、7月には初優勝を挙げた。阿部はそんな同学年の実力者について「正直に言うと、同級生だし、普通にしゃべるけど…今年、米国に行っても活躍して優勝もしているし、本当にすごい」。最終日はそんな古江と自身初の最終組で優勝を争う事になった。「えってぃーとこうやって戦える事が、うれしいなと正直に思います。もう本当にそれだけです」と胸が高鳴っていた。

 ツアー本格参戦1年目で、5月のリゾートトラストレディスでは最終日にホールインワンも達成し、ツアー自己最高5位に入った。勝負の最終日を前に「緊張はするタイプ」と自己分析し、「でもそれを楽しめるように」と言い切った。ミレニアム世代では日米8勝の古江、国内通算6勝の西村優菜、同2勝の吉田優利に続く4人目の初優勝を目指し、3打差を追いかける。

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