158センチ比嘉一貴が最小兵賞金王に王手!女子150センチ美夢有に続く「夢だった」


18番、比嘉一貴は第3打を放つ(カメラ・岩田 大補)

18番、比嘉一貴は第3打を放つ(カメラ・岩田 大補)

◆男子プロゴルフツアー ダンロップフェニックス 最終日(20日、宮崎・フェニックスCC=7042ヤード、パー71)

 賞金ランク1位の比嘉一貴(27)=フリー=が1イーグル、5バーディーでこの日最少64で、大会記録に並ぶ通算21アンダーで逃げ切った。今季4勝目、通算6勝目で初の賞金王に王手をかけた。ランク2位で今週8位の星野陸也(26)=興和=との差を約7425万円差に広げ、次戦カシオワールドオープン(24~27日、高知)での決着へ大きく前進した。ミト・ペレイラ(チリ)が3打差2位。

 最終18番、2メートルのバーディーパットを決めた身長158センチの比嘉は右手でガッツポーズをつくり、観客に笑顔で応えた。「最高です! 一番勝ちたかった大会。歴代王者の中に名前を刻めて光栄です」。ようやく晴れ間がのぞいたグリーン上で堂々と言った。

 一時は大槻やペレイラに2打差に迫られたが、終始攻めた。2、3番でともに6メートルを沈めると、332ヤードと短い13番パー4はバンカーから20ヤードのチップインイーグル。「20アンダー以上目指して攻めの気持ちを忘れずに。アイアンショット、パターが今年イチ、切れていた」。16年ケプカ(米国)の大会記録に並ぶ21アンダーで制した。

 小学生の頃、04&05年覇者タイガー・ウッズのプレーを見て憧れていた舞台。「タイガーが勝った大会で優勝できて幸せ」とかみ締めた。10歳でゴルフを始めた当時を振り返り、「プロのトーナメントを見て、賞金王というものを知り、片山晋呉さんが取っていた頃は(賞金王は)夢だった。プロになって、それが目標になり、あと一歩でかなえられる。僕の中ではとても大きなこと」。話す表情は真剣だった。

 次戦のカシオワールドオープンで初タイトルの可能性が高まり、「賞金王目指して、残り2試合全力でいく。もっと勝ちたい」と誓った。女子の山下美夢有(21)が身長150センチで歴代最小女王になったのに続き、男子も最小兵賞金王がまもなく誕生する。(岩原 正幸)

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