１番でチップインバーディーを決めた稲見萌寧（カメラ・今西 淳）
◆女子プロゴルフツアー開幕戦▽ダイキンオーキッドレディス 第2日（3日、沖縄・琉球ＧＣ＝６５９０ヤード、パー７２）
３１位で出た稲見萌寧（２３）＝Ｒａｋｕｔｅｎ＝が、ツアー史上４人目のパー４での１ラウンド２イーグルを奪取し、首位と４打差の３位に浮上した。２０―２１季の賞金女王はこの日のベストスコアに並ぶ６６で通算５アンダーに伸ばし、開幕戦から優勝争いに割って入った。８位発進でプロ１９年目のベテラン上田桃子（３６）は６８で、同じく５アンダー３位。渡辺彩香（２９）＝大東建託＝が６９で回り、９アンダーで単独首位を守った。
後半の５番、残り９２ヤードから稲見が放った第２打は、グリーン左に落ちると傾斜を転がり、ピン方向へ。そのままカップに消え、この日２つ目のイーグル。「怖かった。２回目は喜ぶと言うより『…ん？』みたいな。よく分からなくて、手を上げられなかった」。パー４での１ラウンド２イーグルは、本人も目を丸くする人生初、ツアー８年ぶりで史上４人目の快挙だった。
前半１７番のイーグルは「すごくうまく打てたなって思ったら入った」という納得の一打だった。ピン手前で２バウンドし、スライスラインを描いてカップイン。両手を上げて喜び、キャディーや同組の山下、勝と笑顔でハイタッチを交わした。初日は１オーバーの３１位と出遅れたが、オフに改造した新スイングで、バーディーも５つ奪う上々の内容。「比較的うまく打てている。ティーショットもここ（のコース）は難しいけど、今日も最終ホールまでラフに行っていなかったので悪くない」と通算５アンダーで３位に急浮上した。
一気に上位に顔を出したが「ちょっと今日の帰り道に気をつけて…」と浮かれることはない。「明日もショットをうまく継続できるように、少しずつ（上を）目指していけたら」。２０―２１年季９勝の賞金女王が開幕Ｖへ名乗りを上げた。（瀬川 楓花）
◆パー４での１ラウンド（Ｒ）２イーグル 稲見はツアー史上４人目の達成。佐々木慶子が２００６年廣済堂レディス（千葉・廣済堂ＣＣ）第１Ｒの１１、１３番。馬場ゆかりが１５年ＫＫＴ杯バンテリンレディス（熊本空港ＣＣ）第３Ｒの２、１７番。佐藤靖子は同年アース・モンダミンカップ（千葉・カメリアヒルズＣＣ）１Ｒの２、１７番で記録。