◆男子プロゴルフツアー 関西オープン 第1日(16日、滋賀・名神八日市CC=6869ヤード、パー70)
プロ転向後レギュラーツアー4戦目の新村駿(フリー)が1イーグル、6バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの4アンダー66をマークし、首位スタートを決めた。10、11番を連続バーディーとし、「いつもスタートが悪いので、流れがいいぞって思った」。16番の314ヤードのパー4では、ユーティリティーでグリーン左バンカーまで運び、第2打をカップに放り込むイーブルで波に乗った。
昨年の最終予選会に進めず、出場優先順位は288位。今季は予選会や主催者推薦を利用してツアーに参戦している。前週のバイ・ザ・プレーヤーズで4位に入り、「直近大会の上位10人」の資格で今大会に滑り込んだ。
好調の秘けつについて、「2年目のジンクス」ならぬ“1年目のジンクス”を理由に挙げた。「1年目は本当に悪い。中学校1年生、高校1年生、大学1年生も。プロ1年目の昨季も不安だなって思ったら案の定悪かった。今ではもう自分はこういうルーチンだと思っている。2年目なら大丈夫という感じ」と自然と笑みが漏れた。
キャリー300ヤード超の飛距離が武器だ。幼稚園、小学生時代に計3度、極真空手の年齢別の全国大会で優勝したことがある。小学4年からゴルフ一本に絞った。「小学校に入る前からトレーニングをしたことが、今の飛距離に生きているかもしれない」とうなずいた。
同じ2000年度生まれに昨季賞金王の中島啓太、ツアー4勝の蝉川泰果、同2勝の平田憲聖がいる。「同年代が活躍しているので、周りからは『そろそろ行かないと』とか色々言われる。刺激ももらっているし、いい道を見せてくれている」。焦ることなく、自分のゴルフを高めることに意識を集めている。
海外志向は強い。アジアンツアーや米下部ツアーの予選会についても調査中だ。「やっぱり米ツアーに憧れがある。タイガー・ウッズが選手でいるうちに一緒に回りたい。それが自分の夢」。今週もトップ10に入り、来週のミズノオープンの出場資格を手にしたい。有資格者を除く上位3人がメジャーの全英オープンに出られるからだ。「来たー! って感じ。そういうサクセスストーリーに出来たらいいなと思う」。世界につながる1週間にする。