笑顔で練習ラウンドする臼井麗香（左）とキャディーを務める男子プロの片山晋呉（カメラ・今西 淳）
◆女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ 指定練習日（１９日、千葉・カメリアヒルズＣＣ＝６６８８ヤード、パー７２）
アクサレディス宮崎でツアー初優勝を挙げた「れいちぇる」こと臼井麗香（フリー）がインコース９ホールを回り、最終調整した。今週はキャディーに男子ツアー３１勝の片山晋呉を起用する。臼井と片山は３年ほど前からともに練習する間柄。かねて片山から「優勝したらキャディーしてあげるね」と約束をされており、３月に悲願の１勝を飾ったことより、タッグが実現した。
この日は片山が積極的に、技術的なアドバイスをする姿が多く見受けられた。臼井は「頭がパンクしそう」と学ぶことも多く刺激になっていた。「グリーンまで４ヤードの花道から、ウェッジを使うと思ったらパターといわれた」と普段とは違うプレースタイルに戸惑いながらも、永久シード保持者の勧めを受け、実戦していた。
片山がキャディーを務めるのは３４年ぶり。１９９０年のＶＩＳＡ太平洋クラブマスターズで２位となった尾崎将司のバッグを担いで以来となる。当時１７歳だった片山は「緊張しすぎて１週間で６キロ痩せた。その時のつなぎはまだ家にある」というほど思い出に残っているという。２度目のキャディーは「１個でも助けになってあげられたら。持っているものを僕が引き出してあげられたらうれしい」と優勝に一役買いたい気持ちが強いと話した。
一方の臼井は前週の最終日を４位でスタートするも、スコアを伸ばせず１４位に終わった。「ショックが多くて落ち込んでいる」と本音を打ち明けた。同組の岩井明愛（あきえ）、小祝さくらがビッグスコアをマークし、優勝争いをする中でついていけず「悔しすぎて途中で帰りたかった」というほど今週での雪辱に燃えている。“スーパーキャディー”を味方に、３か月ぶり勝利を目指す。