日本男子レギュラーツアー「横浜ミナトチャンピオンシップ」(8月8~11日、神奈川・横浜CC)の開催会見が2日、開催コースで行われ、国内男子ツアーの本戦で初めてショートパンツの着用が認められることが発表された。真夏に開催されるため、熱中症対策の一環として検討を重ねられた結果、決まった。ツアー8勝の細川和彦コースセッティングアドバイザーは「選手としては1ストロークくらい良くなると思います」と歓迎した。会見には大会アンバサダーを務める丸山茂樹(54)も出席。米ツアー3勝、日本ツアー10勝の丸山は「ショートパンツは涼しい。心地よくプレーできる。その気持ちがスコアに影響すると思いますよ」と話した。
今大会には、男子シニアゴルフのメジャー、全米シニアオープン(6月27~7月1日、米ロードアイランド州ニューポートCC)でプレーオフの末、惜しくも2位となった藤田寛之(55)=葛城GC=も出場予定。藤田は、今週に行われる国内男子レギュラーツアー今季メジャー第2戦の日本プロ選手権(4日~7日、岐阜・富士C可児C志野C)にも強行軍で参戦する。世界の大舞台で戦ったベテランが日本のレギュラーツアーでも躍動する。2014年のアジアパシフィックオープンダイヤモンドカップ以来、10年ぶりの優勝も期待される。
丸山は、同学年の盟友・藤田の健闘を心から称賛。「藤田はカッコ良かった。おじさんたちに元気を与えてくれた。僕ももう一度、頑張りたいと思った」と感慨深い表情で話した。
藤田と丸山は1969年生まれの同学年で高校時代から同じ大会に出場していた。大学、プロでも覇を競ったライバルであり、盟友。それだけに、あと一歩で偉業を逃したことを自身のことのように悔しがった。本来、最終日となるはずだった6月30日は悪天候のため、最終組が10番終了時点でサスペンデッド。その時点でリチャード・ブランド(英国)を3打リードして暫定首位に立っていたが、1日に持ち越しされた未消化分の8ホールで追いつかれ、プレーオフの末に敗れた。丸山は「日曜日(30日)に終わらせたかった。プロゴルファーはその週に持っている運気というものがあるんです。同業者として、週をまたいで、藤田が難しいホールでボギーをたたいた時、嫌な予感がしました。本人が一番、悔しい思いをしていると思いますが、僕も悔しいです」と静かに話した。
パリ五輪ゴルフ競技の監督を務める丸山は、男子代表の松山英樹(32)=LEXUS=についても言及した。松山が日本ゴルフ協会(JGA)のサポート体制について疑問を呈したことに「松山の意向を全部、飲めるようにします。それは他のゴルフ代表選手も同じです」と万全のバックアップを約束。「ロースコアの我慢大会になれば松山は上位を外さないでしょう」とメダル獲得を期待した。