◆女子プロゴルフツアー 大東建託・いい部屋ネットレディス 最終日(21日、福岡・ザ・クイーンズヒルGC=6505ヤード、パー72)
午前6時53分に雷雲接近のため一時中断し、午前7時54分に再開。約1時間遅れで競技が進行中で、最終組が前半を終了した。
首位からスタートした川崎春花は前半の9ホールを3バーディー、ボギーなしの33で回り、通算23アンダーで首位をキープ。2週前の前戦ミネベアミツミレディスに続き、2大会連続優勝を狙う。
1打差2位からスタートした三ケ島かな(ランテック)が前半の9ホールを4バーディー、ボギーなしの32で回り、通算23アンダーで首位に並んだ。地元の福岡県出身の28歳は、21年最終戦のメジャー、ツアー選手権リコーカップ以来、3シーズンぶりの2勝目を目指す。
2打差3位からスタートしたパリ五輪日本代表の山下美夢有(みゆう、加賀電子)は前半の9ホールを4バーディー、ボギーなしの32で回り、通算22アンダーで首位と1打差の3位。五輪前としては最後となる国内ツアーで、さすがの存在感を発揮している。
最終組の川崎、三ケ島、山下は全員が好プレーを連発し、ギャラリーを沸かせている。
今大会は、ラフは短く、グリーンはボールが止まりやすく、好スコアが出る設定。さらに5番パー4(360ヤード)のティーエリアが前方に設定され、実質255ヤード。第2ラウンドの平均スコアは3・2203(イーグル9人、バーディー76人、パー31人、ボギー2人)。2009年ツアー選手権リコーカップ第1ラウンドの4番パー4(358ヤード)の平均スコア(3・6087)を超えて、ツアー史上、最も易しいパー4となった。第3ラウンドの5番も平均スコアは3・3231(イーグル5人、バーディー37人、パー20人、ボギー3人)とツアー史上2番目の易しさとなった。
日本女子ツアーの最多アンダー記録は、24アンダー(3日間大会は2003年のミズノクラシックでアニカ・ソレンスタム、4日間大会は2016年大王製紙エリエールレディスでテレサ・ルー)。複数の選手が24アンダーを超える可能性があり、21年ぶりツアー記録の更新はほぼ確実な情勢だ。
第3日終了後、優勝ラインについて山下は「30アンダーは行かないけど、28アンダーか29アンダーくらいでしょうか」と想定。首位の川崎は「26アンダーとか? 分かりませんけど」と、やはり、ツアー記録更新は必要であることを明かした。三ケ島は「優勝スコアは想定しません。想定して、そのスコアに達したら、そこから伸ばせなくなるので」と、前人未踏のアンダー記録の戦いを覚悟するように話した。
暑さを考慮して、普段の大会より、スタート時間が早められたが、雷雨接近による約1時間の中断のため、結局、普段の大会とほぼ同じ時間の進行となった。午前中に気温32度を超えた。「熱すぎる」スコアの伸ばし合いは、勝負のサンデーバックナイン(最終日の後半9ホール)に入った。