「全体的にいい感じ」安田祐香、3打差6位浮上 タイ合宿経て飛距離伸びた


通算8アンダーで6位につけ笑顔の安田祐香(カメラ・今西 淳)

通算8アンダーで6位につけ笑顔の安田祐香(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー ヤマハレディース 第3日(5日、静岡・葛城GC山名C=6475ヤード、パー72)

 首位と3打差の7位で出た安田祐香(24)=NEC=が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算8アンダーで首位と3打差の6位へ浮上した。2日連日の60台をたたき出し、プロ5年目で初優勝した昨年9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン以来のツアー2勝目に向けて好調。11アンダーで単独首位の穴井詩(らら、37)=ゴルフ5=らベテラン3人が上位に並ぶ中、最終日で逆転Vを狙う。

 ポニーテールを春風になびかせ、安田が上位に食らいついた。出だしの1番こそ3パットでボギーも、アイアンショットの精度が光った。4番は50センチ、5番は30センチ、7番は1メートルとピンそばにピタリと寄せてバーディーを量産。ツアー屈指の難コースで、前日の67に続く60台で回り「3日間で一番いいスイングができた。ラッキーもあったけど、全体的にいい感じ」。クールな表情から笑みがこぼれた。

 開幕3戦は予選をギリギリで通過。スイング時に体が浮き、球が右に出るミスに悩んだ。今大会も「モヤモヤして入った」が、キャディーを務める姉・美祐さん(27)と二人三脚で改善。肩を棒で押さえた素振りなどで修正し「やっとしっかり(7位で)予選通過できてホッとした」。

 1~2月には初の海外合宿をタイで敢行し「早めに仕上げられればいいなと。ゴルフに専念したくて行った」。寒い日本を離れ、温暖な地で10日間、徹底的にラウンド。同行した美祐さんは「毎日振って練習し、距離がすごい伸びた」と言う。細身の体形は変わらないが、今季3戦のドライバー平均飛距離は昨年から10ヤード増の約243ヤードに伸びた。

 昨年はミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで涙の初V。悪天候で第2日が中止され、計27ホールに短縮されただけに、今度こそ4日間大会を制してみせる。最終日は前回と同じ雨の予報。トップ3に優勝経験豊富なベテランが君臨と逆転へ壁は高いが「我慢強いゴルフができたら上位にいける」。オフにゴルフノートに強く記した「前半戦で優勝」を実現させる。(星野浩司)

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