比嘉一貴 松山英樹の「OK」で出場決断…ハーフ28で日本勢トップに浮上


9番で第2打を放つ比嘉一貴(カメラ・堺 恒志)

9番で第2打を放つ比嘉一貴(カメラ・堺 恒志)

◆米男子プロゴルフツアー ベイカレント・クラシック・レクサス 第2日(10日、神奈川・横浜CC=7315ヤード、パー71)

 第2ラウンドが行われ、34位で出た2022年日本ツアーの賞金王、比嘉一貴(フリー)が前半アウト9ホールで自己最少の28をマーク。8バーディー、1ボギーの64をたたき出し、通算6アンダーで日本勢トップの9位に浮上した。首位とは6打差。

 「ワンピンぐらいのチャンスが今日の前半は全部入った。本当にすごく楽しかった」と笑顔で振り返った。1番は3メートル、2番は5メートルをカップ真ん中から沈めてバーディー。ラインの読みがさえ、グリーン上での自信がビッグスコアにつながった。

 スタートから6連続を含む前半8バーディーで一気に上位に浮上した。「ショットがものすごく切れているわけでもなく、入れごろ、外しごろを決められた。バーディーを積み重ねてもリズムを崩さずに、気負うことなく同じ気持ちでプレーできたことが要因」と冷静に振り返った。

 日本ツアーとアジアツアーを掛け持ちで転戦する鉄人。前週はインドネシアでプレーした。今季2勝を挙げた国内ツアーの賞金ランキング上位の資格で今大会に出場している。2、3週間前に東北福祉大の先輩、松山英樹にラインを送った。「練習ラウンド、一緒にお願いします」。返事は「OK」だった。「それで出ようと思った。断られたら休もうと思ったけど、一緒に回れるならと」。練習日、8時のスタートを約束し楽しみに待った。しかし松山は先にコースに出ていた。「選手ラウンジで時間をつぶしていた僕が悪かったんです…」。貴重な機会を失い、猛省した。

 米ツアーでの好位置にも「僕のメインはアジアと日本なので。ここから続くアジアツアーの連戦の飛行機代くらい稼げたら。いつもよりは気楽にやっているというのが正直なところ」というのが包み隠さぬ思いだ。次週は日本オープンに出場し、その翌週はフィリピンに飛ぶ。「試合を選んで出られるうちが華。プレーできるだけで幸せ」。週末も喜びをかみしめ、さらなる上位をうかがう。

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