第5回報知シニアアマゴルフ選手権<最終日>


【最終日】(13日、神奈川・箱根CC、6631ヤード、パー72)

 

 首位でスタートした志村幹夫(61)=大洗=が6バーディー、4ボギーの70で回り、通算3アンダーで大会初優勝を果たした。アンダーパーでの優勝は大会史上初。逆転でのホームコースVを狙った鮫島康孝(65)=箱根=は75で通算4オーバー2位、7オーバー3位には第1回大会優勝の山下勝紀(65)=扶桑=が入った。

 

 はにかみながらも誇らしげに志村は賜杯を掲げた。大会史上初のアンダーパーでの優勝に「素晴らしいコースメンテナンスのおかげでいいスコアが出た。本当にうれしい」と日焼けした顔から白い歯をのぞかせた。

 「9番が今日一番のプレー。あれが大きかった」この日1アンダーで迎えた9番パー4。ティーショットをバンカーに入れ、第2打もバンカーへ。さらに第3打もバンカーとし、第4打でやっとグリーンに乗せたが、8メートルのパットが残った。ダブルボギーも覚悟したが、これをねじ込んでボギーでしのいでみせた。

 中学時代に父親の勧めでゴルフを始め、日立一高時代はアマチュアの大会などで1つ年下の倉本昌弘・現日本プロゴルフ協会会長らとしのぎを削ったこともある。スキーの腕前もプロ級。冬にはジャイアントスラロームを楽しみ、小柄ながら体脂肪率は14%とアスリート並みに鍛え上げられている。

 「今日、キャディーさんは鮫島さんを応援していたからなあ」同じ最終組の“ホストアマ”に軽い嫉妬を覚えながらも、してやったりの新チャンピオン。9月には所属の大洗GCで開催の関東シニアアマ決勝に出場。次は自分の庭でライバルを迎え撃つ。

 

 鮫島康孝(ホームコースで逆転優勝ならずも大会3度目の出場で自己最高の2位)「だから言ったじゃない。もっと上手な人がいるって」

 

 〇…4年ぶりの大会2勝目に5位からスタートした山下だったが、後半スタート時の降雨に泣いた。「僕は晴れ男だから大丈夫だと思っていたんだけど、カッパ着た途端にボギー打ったよ」とガックリ。これまでは第1回大会での通算2オーバーが優勝最少スコアだったが、それも今回破られた。「もう最後はアップアップだったから。でも3位に入って良かった」と最後は笑顔だった。

 

 〇…2日目に巻き返しを狙った最年長76歳の佐野勝勇(富士御殿場)だったが「5番から4パット、3パット、4パットとやっちゃいました」とグリーン上で苦しみ85で通算24オーバー61位に終わり苦笑い。それでも初出場の大会を楽しめたようで「もう一つの所属コースで今年もシニアチャンピオンになれたので、来年大会の出場権利あります。体調を整えて出場したい」と早くも次回を見据えていた。

最新のカテゴリー記事