◆米男子ゴルフ・プレーオフ最終戦、ツアー選手権第1日(22日、米アトランタ・イーストレークGC、パー70)
松山英樹(24)=LEXUS=は6バーディー、2ボギーの66で回り、ダスティン・ジョンソン(32)、ケビン・チャペル(30)=ともに米国=と並び4アンダーで首位に立った。出場30人、予選落ちなしで争われる今大会で、積算ポイントによるシーズン総合王者が決定。総合王者はボーナス1000万ドル(約10億1000万円)が得られる。前戦までD・ジョンソンがポイントランク1位。松山は17位から逆転での1000万ドルゲットを狙う。
松山は思い通りのショットが打てず、度々イラ立った様子を見せた。しかし強豪ひしめく今大会で、米ツアー2勝目を挙げた2月のフェニックス・オープン以来となる通算4度目の首位発進。ショットの不振をショートゲームで挽回し、「パットとバンカーショットが良いと、ここまでスコアが伸びてくるのかな」と自らも驚くラウンドだった。
1番で2メートルのバーディーパットを決め「グリーン上はいいイメージができた」と感触を得た。4、5番で5メートルをカップに沈めると、池につかまった8番も3メートルのボギーパットを決めて踏ん張るなど、総パット数はわずか24だった。6番ではバンカーから1メートルに寄せてバーディー。最終18番でも第2打をバンカーに入れたが、1メートルに寄せてバーディーフィニッシュ。9、17番もバンカーにつかまったが、ともにパーで乗り切った。
好調なショートゲームとは対照的に、ショットに復調の兆しが見えない。フェアウェーを外したのは4度だけ。フェアウェーキープ率は71・43%で全体1位を記録したが、「ドライバーもアイアンもバラバラ。ミスヒットしたティーショットがフェアウェーに行ったり、ラッキーが何回もあった」と厳しく自己評価した。
年間獲得賞金は約385万ドル(約3億9000万円)で、昨季自身が記録した日本人米ツアー最高記録を更新中。さらに今大会で優勝すれば、ボーナス1000万ドルの可能性も出てくる。松山が総合王者となるためには、ポイントランク上位選手が今大会で下位に沈むなど条件は厳しいが、まずは自身の優勝が必須条件。ラウンド後すぐに練習場へ向かい、ショットの修正を行った。
◆松山が総合王者になるには ポイントランク17位の松山は今大会で優勝することが必須条件。その上で同1位のD・ジョンソンが「3人までの10位タイ以下」になるほか、同2位のリードが「3人までの4位タイ以下」、同3位のA・スコットが「3人までの3位タイ以下」、同4位のデーが「3位以下」、同5位のケーシーと同6位のマキロイが「2位タイ以下」となることが条件となる。