プロ19年目の山下、悲願の初優勝へ!42歳の苦労人が最終日に無欲の挑戦


 ◆男子プロゴルフツアー ブリヂストンオープン第3日(22日、千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦C=7119ヤード、パー71)

 プロ転向19年目でツアー未勝利の山下和宏(42)=ザ・サイプレスGC=が悲願の初勝利へ好位置につけた。8バーディー、ボギーなしの63で回り通算11アンダー。23位から3位に急浮上した。11度目となる最終日最終組で逆転Vを狙う。高山忠洋(38)=スターツ=が通算13アンダーで単独首位に立った。

 42歳の苦労人は少し照れくさそうだった。63でリーダーズボードを一気に駆け上がった山下は「こんなにいいスコアが出ると思わなかった。17番でいいパーが取れたのが良かった」。グリーン手前ラフから、ウェッジで寄せワンのパーを拾った17番を自画自賛した。

 1998年10月にプロ転向。未勝利ながら奮闘を続けてきたが、2010年頃から深刻なアプローチイップスに。グリーン周りからウェッジでは打てなくなり、ユーティリティーなどを代用するようになった。ところが昨秋「土の上や、ディボット跡からアプローチしたらひらめいた」という。詳細は伏せたが「コツはパターのストロークのように打つこと」。4番でもウェッジで寄せてパーセーブするなど、自信をつかんだ。

 最終日最終組で回るのは11度目。238試合目での初Vへ向け「持っているものを出したい」と無欲を強調した。(高橋 宏磁)

18番、第2打を放つ山下和宏は、3位に急浮上した

 ◆日本人の年長初優勝 1973年のツアー制度施行後、最年長は92年アコムインターナショナルを45歳3か月で制した井上久雄。42歳11か月の山下が勝てば日本人では6番目。なお外国人選手を含めたツアー最年長初優勝は、48歳11か月だったレイモンド・フロイド(米国)で91年KBCオーガスタ。

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