笠りつ子が初の賞金女王へじわり!イ・ボミと2850万円差2位浮上


 ◆女子プロゴルフツアー NOBUTAマスターズGCレディース最終日(23日、兵庫・マスターズGC、6523ヤード=パー72)

 首位で出た笠りつ子(28)=京セラ=は3バーディー、1ボギーの70で回り、通算16アンダーで2位に終わった。今季3勝目を逃したものの賞金ランクは日本人最上位の3位から2位に浮上。トップを走る韓国のイ・ボミ(28)=延田グループ=との差を縮め、13年の森田理香子以来となる日本人賞金女王の可能性を広げた。韓国の全美貞(33)=眞露=がベストスコア65で回り、17アンダーで今季2勝目。

 首位と1打差の2位で迎えた最終18番。笠は8メートルのバーディーパットを沈められず、16アンダーの2位に終わった。「今週も疲れた。経験したことない気持ちで戦っている」。初の賞金女王争いの重圧があった。

 それでも今大会で4位に入ったボミとの差を約472万円縮め、約2850万円差にした。賞金ランクの自己最高は11年の10位。「あまり眠れない。(精神的に)いっぱい、いっぱい」と追い込まれているが「弱音は吐かない」と3年ぶり日本人女王への期待を受け止めた。折れそうな心を支えるのは「ゴルフができることに感謝している」と地元で被災した4月の熊本地震の経験だ。

 次週は休養し、震災以降初めて帰省する。「免許の更新に行かなきゃ。まだ実家には住めないので温泉旅館でも行こうかな」。出場予定試合は残り4。つかの間のオフでボミ追い上げへの英気を養う。(浜田 洋平)

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