男子ツアー、海外組の出場義務試合数“撤廃”松山が日本ツアー再登録検討


 日本ゴルフツアー機構(JGTO)は16日、都内で男子ツアーの出場義務試合数の改定を発表。2014年から海外ツアー参戦選手に科していた5試合を従来の3試合に減らし、罰則も撤廃した。これを受け、米ツアー3勝の松山英樹(24)=LEXUS=は日本ツアーメンバーへの再登録の検討に入った。この日は来季の男子ツアーとチャレンジツアーの日程も発表。青木功会長(74)就任2年目の試合数は26で変わらずも、賞金総額は約8583万円増えて35億9475万円となった。

 日本から世界へ羽ばたく選手に科せられてきた重い“足かせ”がなくなった。JGTOは理事会と社員総会で決めた出場義務試合数に関する改定を発表し、松山ら海外ツアーに参戦する選手の出場義務試合数を5から3に削減。義務試合数を満たせない場合に科してきた「翌年1年の出場停止」などの罰則も撤廃した。3試合未満では賞金ランクの対象にならないが罰則がないことから、義務試合は事実上消滅したことになる。

 大西久光副会長(79)は「松山選手とは、青木会長との話し合いの中で行き違いがあり『僕だけの特例制度ならば受けられない』と誤解を生んでしまった。時代に即したルールでないといけない」と背景を語った。松山は2013年に日本ツアーの賞金王となり18年までの5年シード権を獲得。14年から主戦場を米ツアーに移したが、年間5試合の出場義務試合を消化できないため15、16年と日本ツアーへの登録を見送っていた。

 JGTOは今年6月の理事会で松山へのシード失効と制裁金80万円の解除を決定。だが、松山側は他の選手も含めた撤廃を求めて、再登録を行っていない。来年の日本ツアーメンバーへの登録期限は年内いっぱい。松山に近い関係者は「頂いた書面を見て本人と相談して決めます」と話した。

 松山は日本ツアーのメンバー登録を行えば、来年以降は年間3試合に出られなくても国内メジャー優勝などで得た複数年シードが有効になる。今年10月の日本オープン優勝で5年シードを得ており、21年までほぼ全試合の出場が可能だ。(榎本 友一)

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