男子プロゴルフツアー通算16勝の伊澤利光(48)=フリー=と同8勝の深堀圭一郎(48)=フォーラムエンジニアリング=が、来季シード復帰してフル参戦することが19日、分かった。関係者によると「生涯獲得賞金25位以内」のシード権の行使を日本ゴルフツアー機構(JGTO)に申請したことが判明。ともに50歳になる18年からシニアツアーへの参戦も視野に入れており、ラストシーズンになる可能性のあるレギュラーツアーで復活優勝を目指す。
01、03年に賞金王に輝いた伊澤の生涯獲得賞金は10億785万5886円で10位。01年に獲得した2億1793万円は今も男子ツアーの年間史上最高額だ。美しいスイングは故アーノルド・パーマー氏が「キング・オブ・スイング」と絶賛し、01年にはマスターズで日本人最高の4位に入った。
だが、ぎっくり腰や左手親指痛など相次ぐ故障もあり、13~15年はツアーを欠場してゴルフスクールなどでの指導に専念していた。今年7月の日本プロで約3年8か月ぶりに復帰したが予選落ち。その後もラウンドや練習を積み、5季ぶりの本格復帰を決断した。来年1月の開幕戦・SMBCシンガポールオープン(19日開幕・セントーサGC)から参戦する予定という。
深堀の生涯獲得賞金は8億642万5356円で21位。今季はひじ痛などで賞金ランク102位に終わり、4年連続で維持してきた賞金シードを喪失。来季出場権をかけた12月の最終予選会には出場せず“生涯賞金シード”行使を示唆していた。シニア目前の実力派2人の活躍も、来季の見どころとなりそうだ。
◆生涯獲得賞金ランク25位以内のシード 毎シーズン終了時点で生涯獲得賞金ランク25位以内の選手が、選択した1年だけ適用できる資格。05年からは同資格を適用した年にシード復帰を果たせば再度の行使も認められ、室田淳が3度(09年、11年、16年)、尾崎健夫が2度(05年、09年)行使。深堀も12年に続く2度目。
◆深堀 圭一郎(ふかぼり・けいいちろう)1968年10月9日、東京・北区生まれ。48歳。11歳でゴルフを始め、明大卒業後の92年春のプロテストに一発合格。03年の日本オープンなど通算8勝。07、10年に選手会長を務めた。173センチ、68キロ。家族は元TBSアナウンサーの晶子夫人(旧姓・進藤)と1女。
◆伊澤 利光(いざわ・としみつ)1968年3月2日、神奈川・鎌倉市生まれ。48歳。8歳でゴルフを始め、日体大を経て89年にプロ合格。02年に丸山茂樹と組んだ国地域別対抗戦のW杯で優勝。95年日本オープン、03年ツアー選手権、07年日本プロを制して「日本3冠」。169センチ、70キロ。家族は妻と1男2女。