◆米女子プロゴルフツアー ピュアシルク・バハマ・クラシック第1日(26日、バハマ・パラダイス島オーシャンクラブGC、賞金総額140万ドル)
今季から米ツアーに本格参戦した注目ルーキー、畑岡奈紗(18)=森ビル=は開幕戦で4バーディー、3ボギーの1アンダー72で50位発進と憧れの舞台で上々のスタートを切った。今回バッグを担いだ宮里藍(31)=サントリー=の専属キャディー、ミック・シーボーン氏は大崩れしない新人離れした能力を絶賛した。上原彩子(33)=モスバーガー=は3アンダー70で25位。ブリタニー・リンシカム(31)=米国=が9アンダー64で単独首位。
紫のウェアを身にまとい、緊張の面持ちでスタートに立ったルーキー・畑岡はラウンドを終え「ずっと緊張していた」と息をついた。プロとしての米ツアーデビュー戦初日を1アンダーで回り「パー5で2つボギーを叩いて、もったいない」と満足はしなかった。
マリンブルーの海、照りつける日差しが心地良かった。「ピンに絡むような理想的なショット」と3番パー3はティーショットがピンに直撃して手前に転がり、1・5メートルを沈め初バーディー。6、7番も連続バーディーで、前半は持ち味のショットで魅了した。
いい流れは風が強く吹き始めた後半に失速した。10番の第2打、11番の第1打をミスし連続ボギー。警戒していたバハマ特有の風に悩まされ「ウッド系が思うように打てなかった」と残念がった。オフに取り組んだスイング改造は道半ばで「思うようなリズムでクラブを使えていない」と課題も口にした。
ロケットスタートとはならなかったが、世界ランク2位のA・ジュタヌガーン(タイ)が93位、注目新人のサグストロム(スウェーデン)が最下位の107位発進と苦しむ中、まずまずの50位発進。臨時でバッグを担いだシーボーン氏は「風の中でもよく耐えた。18歳とは思えないよ」と粘り強さをたたえた。
畑岡も「アドバイスを受けて打った方がいい場面があり助かった」と憧れの先輩・宮里藍の専属キャディーを務める、経験豊富な英国人のサポートに感謝した。第2日に向け「細かいミスを減らして60台で回りたい」と表情を引き締め、上位進出で世界を驚かせる。
◆畑岡とキャディー 今大会は出発前まで未定だったが、大会に不出場で、畑岡が憧れる宮里藍の協力もあり実現したようだ。次戦のISPSハンダ女子オーストラリア・オープン(2月16~19日)では、アマチュア日本代表コーチで昨年12月の最終予選会でもキャディーを務めたガース・ジョーンズ氏(豪州)が担ぐ予定。昨年10月、日本女子オープンを制した時は母・博美さんが務めた。