◆男子プロゴルフツアー パナソニックオープン第1日(20日、千葉・千葉CC梅郷C)
通算4勝の小平智(27)=Admiral=が好相性のコースで7バーディー、2ボギーの66。5アンダーで首位と2打差の2位と好発進した。男子ツアーは1月の開幕戦から外国勢が3連勝中。1973年のツアー制施行後初となる日本勢の開幕4連敗阻止&結婚後初Vへ、強い意欲を燃やした。ジェーソン・クヌートン(41)=米国=が7アンダーで単独首位。
賞金王を目指す小平が悪条件をはね返し、日本勢の意地を見せた。風の強まった午後スタート。小さなグリーンは硬くなり、左右に振られた難しいピン位置でも、グリーン上に活路を見いだした。「今週からパターを替えてリズム良く打つことだけを考えた。落ち着いて回ることができたのが良かった」。12番で3メートル、14番は6メートル、17番も4メートルを沈め、外国勢の名前が上位を占めていたリーダーズボードを駆け上がった。
パターの形状は、前週と同じスコッティキャメロンでセンターシャフトのマレット型。「ミスやいい感覚が手元に伝わってくるので、感覚を鋭くしていく狙いで」とヘッドを小ぶりのものに替えた。速いグリーンに対応すべく左足重心で構え、強風の中でもリズムを保ち合計26パットでしのいだ。
日大時代の09年に朝日杯争奪日本学生選手権で優勝。14年の日本オープンでも1打差の2位とコースとの相性は抜群だ。「このコースは得意。13番でホールインワンして(朝日杯で)優勝したなとか、いいイメージもある」。16番では7アイアンでの第1打を追い風に乗せ、20センチにつけてバーディー。大喝采を浴びた。
男子ツアーで外国勢の開幕3連勝は95、15、16年の3度。95年はデサントクラシックで東聡、15年は関西オープンで片岡大育、16年はこの大会で池田勇太が優勝して4連敗を阻止してきた。「日本の試合なので日本人が優勝した方が盛り上がる。僕自身、今季は前半戦で1勝するのが目標なので、外国人に負けないように頑張りたいと思います」。08年賞金女王の新妻・古閑美保(34)と史上初の夫婦賞金王が最大の目標。3月の結婚後初Vを、思い出いっぱいのコースでつかみ取る。(榎本 友一)
◆男子ツアーでの外国勢の連勝 1987年の7連勝が最長。10月のゴルフダイジェストのベーカーフィンチ(豪州)から、D・イシイ(米国)と青木功が優勝を分け合った12月の日本シリーズまで。女子ツアーでは昨年10月のNOBUTAマスターズGCレディースから、今年3月のヨコハマタイヤPRGRレディスまでの8連勝が最長。